ステップファミリーをテーマにイベントがありました

先週、「ステップファミリー – 子連れ再婚家庭」をテーマにイベントが開催されました。

子どもがいて、離婚・再婚することにより血縁関係のない親子関係や兄弟関係の家族をステップファミリーと言います。

これまであまり取り上げられることはありませんでしたが、お子さんを連れて再婚する家庭は
初婚で作られる家族とはまた異なる様々な悩みや問題を抱えています。
そんなステップファミリーを応援するイベントが渋谷区内で開催され、私も
応援に行って来ました。

ステップファミリーの数というのは調査の対象にはなっていませんので
実際の数はわかりませんが、渋谷区の離婚数について調べてみました。

渋谷区の過去10年間の人口動態数から
婚姻届を提出した夫婦は20,374組。
離婚届を提出した夫婦は4,525組。
この中には実際に再婚をされた人もいるかもしれませんし、ステップファミリー予備軍に
あたるひとり親家庭が上記の数、存在しているということになります。

主催のNPO法人M-STEPはステップファミリーが抱える問題を社会が理解し、
必要な支援が進み、暮らしやすい社会になることを目指しています。
また、予備軍にあたるひとり親家庭の支援として、シングルマザー、シングルファザーが
暮らしやすい世の中になるように支援を行っています。

当日は
実際にステップファミリーとしての経験をもつM-STEPのメンバーによる
パネルディスカッションでは行政がまだ着手したことのない、子連れ再婚家族についての
調査結果を元に進みました。
ステップファミリーのメリット・デメリット、なかなか理解されにくい悩みなど、
パネルディスカッション参加者は同じ立場の人たちが少しでも悩まないように、
悩みを吹き飛ばすかのように、時に笑顔で励ましのメッセージでもありました。

これまで行政機関では実施したことのないステップファミリー対象の
アンケート結果の実態調査報告もあり、まだ表面化されていない
課題もみえてきました。
実子を育てていても多くの悩みがあるのに、継子を育てる、それはそれは
大変なことなんだということ。

継母と継子との関係、パートナーの親との関係、パートナーになかなか
わかってもらえない、、いきなり大家族になり、家事の量も増えるため、
仕事も抑えざるを得なくなり、結果経済的に相当きつくなること、等など。

みなさん一度は行政の相談先に足を運んでいるそうです。
でもそこで相談すると
「お母さんが抱きしめてあげればいいんですよ」
「愛情がたりないのでは?」
と言われてしまうことが多々あるそうです。

抱きしめることができないから相談に行っているのに、血のつながっていない子に
愛情を感じられないから相談に行っているのに、結局悩むことそのものに罪悪感を感じてしまい、それ以上は相談に行くことは無いそうです。
まだまだステップファミリーについて認知されていないという現状…。

このイベントでみなさんの話を聞きながら、相談機関や相談者への理解や
育成、行政が行う調査の際にはステップファミリーの実態がわかるように
アンケート事項を追加するなど、今後働きかけて参ります。

このイベントの模様はNHKのニュースでも取り上げられました。
少しでもステップファミリーへの理解が広がりますように。
詳しくはこちらをご覧ください。