実習第2日目(特養ホームにて)

実習2日目も初日と同じ某特養ホームでした。

この日は午前中、職員が少なくて大忙し。

そんな中、この日はちょっとした事件がありました。
私が利用者のAさんに「ぎゅっ!」と
抓られてしまいました。

ところが、それが原因でケンカがはじまってしまったのです。
私が抓られていたのを見ていた利用者Bさんが
Aさんに向かって

「あの子を何で抓るんですか!謝れ!」

とそのうち取っ組み合いのケンカに発展。
そうでなくても人手が少ない日なのに、みんな集まってきて
ちょっとした騒ぎに。
最終的に、謝っておさまったのですが、ホントに驚きました。

Bさんはその後私に
「痛かったでしょ、本当にごめんなさいね。
せっかく来てくれたのに」
と何度も仰います。

Aさんはもう5年以上もそこのホームにいらっしゃるそうです。

実は、この日の午後、数日前に亡くなられた利用者の方の
「お別れ会」がありました。
館内の利用者さん同士はお互いご存知の仲です。
「お別れ会」には利用者さんも参列して、みなさん、
涙のお別れだったそうです。
こうした行事もあったことから、この日はみんなが
ちょっと興奮気味でした。
Aさんも、寂しくて心細くて、興奮して
つい手が出てしまったのかもしれません。

本当に利用者みなさん、とても繊細でした。

さて、この日行なったことです。

・食器洗い → コップなどの洗い物がけっこうたくさんあります。
きちんと時間をおいて消毒までおこないます。

・各お部屋のタオル交換 → 利用者さまに清潔なタオルを使っていただきます。

・排泄物の裏仕事 → 手作業で汚物のついた布と紙オムツを仕分ける作業です。排泄の際の介護やオムツ交換もですが、こうした裏方のお仕事は本当に大変でした。これも毎日の大切なお仕事のひとつです。

・昼食の準備(お茶の準備)→ 利用者よってはお茶にトロミが必要な方もいらっしゃいます。トロミもスプーン半杯の方、1杯の方、1杯半など、それぞれ。ダマにならないように、手早く混ぜます。

食事は利用者に合わせて普通食、細かく刻まれたものや、とろみ食、パン食など様々です。
この特養ホームでは食事は館内の厨房で作られていて、どれも美味しそう。

・昼食の介助 → この日も1日目と同じ方の食事の介助をしました。
2日目は1日目よりもスムーズにできました。
全部食べてくださるとうれしいですね。

・コミュニケーション → ボランティアさんがいらして、一緒に
歌を歌ったりもしました。
みなさん、生き生きとしていました。

どちらにしても、認知症の方でもきちんと伝えることは言わなければ、
ということを身をもって体験しました。

・全介助の方の入浴の介助 → 第1日目は一般の入浴介助でした。
この日は全介助の方。
お声がけをすると肯いてくださいます。
この日はドライヤーで髪の毛を乾かしたり、足の指の間をドライヤーで
乾かして、靴下と靴を履かせるお手伝い。
襟足や頭の後ろを乾かすのに一苦労。
職員の方に教えていただきながらやりました。
お風呂に入られて、さっぱりと気持よさそうに
しているみなさんの表情を見ていると癒されました。

・夕食準備 → 最後のお仕事でした。
時間がきて、各テーブルを回ってみなさんに感謝の気持を込めてご挨拶。

「がんばってね。またいつでもいらっしゃいよ。」
とBさん。

Aさんには大きなきれいな目でじっと見つめられました。

他の利用者さんにも

「がんばったわね。またいらっしゃいね」

とお声をいただきました。

こうして2日目は終了しました。

職員のみなさんはお一人お一人の状況に合った対応をなさって
いつでもニコニコとお仕事をなさっていました。
最初から最後まで頭が下がりました。

忙しい中、職員のみなさんは少しでも多くの経験をと
実習生の私に教えてくださり、体験させてくださり、
大変貴重な2日間となりました。

利用者のみなさん、そして職員のみなさんに心から感謝です。
ありがとうございました。