やさしい気持ちになれた日

今日は「原宿外苑中学校 開校10周年」式典と祝賀会に出席しました。

今朝はちょっと肌寒く、自転車をこいでいてもなかなか体が暖まりません。
そんな中、朝の渋谷ですてきな光景を目にしました。

渋谷駅前の宮益坂で信号待ちをしていると、杖をついた
腰のとても曲がったおじいさんが今朝もいました。
そこで信号待ちをするとよく見かけるおじいさんです。

そのおじいさんは一生懸命、信号を渡っているのだけれど、
少しずつしか進めず、いつも半分で点滅して信号が赤になります。
そしてそこで待って、また青に変わると再び懸命に向こう岸に
渡るのです。

今朝もおじいさんは信号を渡っているところでした。
信号がすでに赤になって、やっと半分までなんとかたどり着きました。

するとそのおじいさんの姿をちらちらと振り向きながら歩いていた
20代前半くらいの男性が、自分はもうすでに向こうまで
渡り切っていたのですが、また横断歩道の真ん中まで戻ったのです。

そして信号が変わるのを待って、おじいさんと一緒にゆっくり歩いて、
向こう岸まで一緒に着いて初めて安心したように立ち去りました。

その若者は、インポートっぽいスーツをさりげなく着こなしていて、
キャットストリート辺りにお勤めのファッションかデザイン関係の仕事をしている感じでした。

実は私はそのおじいさんが横断歩道を渡るのを目にしながら、
思いはあっても、一度もサポートしたことはありませんでした。
自転車で信号待ちというのもありますが、それは言い訳で、
そのおじいさんは「ホームレスかしら?」という感じで
勇気なかったから…。

でも今朝のシーンを見て、自分の心の狭さ、余裕のなさを反省。

世の中、あの若者のように他人に思いやりがもてて、行動できる人が
増えたら、もっともっと世の中気持ちよく過ごせるのでしょうね…。

自転車をこぎながら、心も体もぽかぽかと暖かくなりました。

そして原宿外苑中学校での式典中でのできごと。

最後に1年生、2年生、そして3年生の生徒による合唱がありました。
ところが、なぜかピアノの音がでなくなり、急遽伴奏無しのアカペラで
歌うことになりました。

一体なにがあったのでしょう?
その前の校歌ではピアノの音は普通に聞こえていました。

突然のハプニングに会場はどよめきと「えーーーーー?!」という
生徒の声。

苦労したのは指揮者の生徒。
みんなもどこから歌い出してよいのかわからず、大変そう。

でも一度歌いだしてしまうと、”声”だけのハーモニーは心に
ストレートに響いて、美しい歌詞をじっと聞いて、涙が出そうに
なりました。

歌い終わると会場中から「ブラボー!」「よくやった!!」の声と
大きな拍手。

忘れられない式典になりました。