実習第4日目(同行訪問)

実習4日目の最終日は同行訪問でした。

場所は都内某区。

当初、想像していた同行訪問とはちょっと異なり、
ここでも大変考えさせられる実習となりました。

この日、お世話になった事業所には事前に
私が同行させていただく際の移動手段は
「自転車移動」
と伝えていました。

この日は朝から激しく雨が降っていました。
約束の時間に事業所に着くと、すぐにレインコート上下を
お借りました。
すぐに雨の中出発です。

ヘルパーさんはすでに訪問先の時間が決まっており、
すぐに次の予定のお宅に移動しなければなりません。
ヘルパーさんたちは雨が降っていてもレインコート姿で
自転車で移動となります。

最初のお宅はお一人で暮らしてらっしゃる
ほとんど寝たきりの男性のお宅でした。

訪問先に着くと、お宅に入る前にレインコートをぬいで
持ってきたゴミ袋に入れます。
(訪問先を雨で濡らさないためです)

担当のヘルパーさんは入ってすぐお部屋の空気(お部屋のにおい)、
利用者の服装、お台所の流し台、おトイレを見て、
利用者の状態を理解し、さりげなく会話をしながら
その日の仕事をこなしていきます。
この時の会話も様子を知る大切なものになります。

この夏の暑さで、つい最近熱中症になってしまったとのことで、
あまり体調が優れない様子でした。

簡単な調理や掃除などの生活援助、血圧測定、服薬、清拭などをして
そこのお宅を後にしました。

約1年前からそこのお宅にヘルパーさんが入るようになったそうですが、
最初のうちは玄関のドアさえも開けてもらえず、かなりの日数をかけて
介護ができるようになったとのことでした。
私が伺った時は、アパートの階段の足音でわかったようで、
玄関のドアを開けて待っていてくださって、
ヘルパーさんとの信頼関係がしっかりとできていました。

移動の前にゴミ袋に入ったレインコートを着て、
次の訪問先を目指し再び自転車に乗ります。
雨は更に強く降ってきて、自転車をこぐのもちょっと大変です。

次の訪問先は有料の老人ホームでした。

「なぜ有料老人ホームに?」

という疑問を持ちながら伺いました。

ご利用者は女性で個室に入られていました。
緊急の用事でご自宅に戻らなければならなくなり、
ヘルパーさんの付き添いが必要になったとのことでした。

外出の用意をし、車椅子を押して、タクシーに乗り込みます。

外出の準備の会話や動作から、どこか体の悪いところはないか、
念入りにチェックしていきます。
少しでも気になるところがあると、丁寧に聞いていきます。

その女性はお子さんはおらず、ご主人が数年前に亡くなられて
この有料老人ホームに入居したそうですが、
自宅でなにかあった時には一人で外出ができないため、
ヘルパーさんと一緒に外出が必要になるのだそうです。

担当のヘルパーさんとこちらのご利用者もしっかり信頼関係が
築かれていました。

2つのケースを同行させていただき、同行訪問実習は終了しました。

この日はたまたま一人暮らしをなさっている高齢者の方々の
介護のお手伝いをさせていただきましたが、
改めて高齢者の生活について色々と考えさせられる
きっかけとなりました。

この日、ご自分の仕事の合間に親切に色々と教えてくださった
ヘルパーさんみなさんに感謝です。

こうして、4日間の実習が終了しました。
とても中身の濃い、貴重な経験となりました。

この実習でお会いしたすべての皆さんに心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。