質問報告2- 医療的ケア児保育について。渋谷区子育てネウボラの母子保健システムの積極的な利用と関係者会議の実施について

いつも有難うございます。岡田マリです。

6月2日、第2回定例会での質問の中で病気や障害でたんの吸引や人工呼吸器など、日常的に医療的なケアが必要な「医療的ケア児」のサポートについて質問をしました。

渋谷区では昨年度から医療的ケア児を区立保育園で受け入れているそうです。
看護師と保育士がチームをつくり対応をしているとのことですが認可保育園で医療的ケア児を受け入れてきた例はこれまで聞いたことがなかったので素晴らしい取り組みですね!

そしてそこには区内で医療的ケア児を受け入れる保育園を展開している認定NPO法人フローレンスのスタッフに助言をいただきながら対応をしています。

そのフローレンスのみなさんと会派の仲間と意見交換をさせていただき、医療的ケア児の保育について課題を聞くことができました。
全国的に医療の進歩と共に医療的ケアの必要なお子さんが増えており、フローレンスではそうした子どもたちの保育の受け皿を作ってきました。

日本では医療的ケア児が増えており、人工呼吸器を必要とするお子さんは平成17年には264名、平成27年は3,069名と10年間で10倍増えているという状況において、障がい児を預かり保護者の就労を支えるという機関がほとんどないのが現状だそうです。

渋谷区では上記の「障がい児訪問保育アニー」「障害児保育園へレン初台」で障がいのあるお子さんを対応しています。
http://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/hoiku/hoiku_kyotaku.html

今回の認可保育園で医療的ケア児をの受け入れはまさに渋谷区の「ダイバーシティ&インクルージョン」の象徴で素晴らしいですね!
実際にお話を伺ったフローレンスのスタッフの方々からも賞賛いただきました。

医療的ケア児にとっても認可園で多くの子どもたちや関係者と触れ合うことで表情が豊かになるそうです。

今回の伺った中で課題は「保育」と「障がい者福祉」の連携が不可欠とのことでした。

区役所の仕組みからどうしても縦割りの対応となっており、保護者も大変ですし、現場もできれば連携しながら取組みたいところ。

渋谷区では現在「渋谷区ネウボラ」の「母子保健システム」の導入が進んでいますが、このシステムに福祉についても連携していくことでよりスムーズにいくと考えます。

さらには保育園において関係者会議(カンファレンス)を実施し、多くの関係者がかかわることによりしっかりしたケアをしていくことが必要です。

関係者には保育園職員、保護者、障がい者福祉課担当者、保健師、子ども発達相談センター、作業療法士、主治医、相談支援事業所職員、フローレンススタッフなど。

答弁の中で、専門家会議を開くこととし、情報を共有し意見交換を行い、保育計画に反映していく。

また母子健康システムの情報共有については今後の研究課題とのこと。

関係機関の密接な提携による医療的ケア児のサポート体制をしっかり整えていく、とのことでした。

この本会議で質問に立った後の6月11日に「医療的ケア児支援法」が可決し、全国医療的ケア児者支援協議会が提言活動を行ってきた医療的ケア児支援が自治体の責務となりました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000199.000028029.html

今後渋谷区における医療的ケア児のサポートが保育と福祉が連携し、さらに進むことを期待しています。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。