インクルーシブ教育について – 小中学校の頃のこと

いつもありがとうございます、岡田マリです。

今日は私が小・中学校の時の「インクルーシブ」な経験についてご紹介します

最初は盲導犬ロビンくんのこと。

小学校2年生の時、同じクラスのAくんのお母さまは視覚障がいがあり、学校の行事はロビンくんという盲導犬と一緒に来ていました。

特に授業参観日に教室の後方でおとなしく座っているロビンくんに会えるのは楽しみでした。

ある時、授業でAくんのお母さまとロビンくんが先生になったことがありました。

盲導犬としてどのように視覚障がいのあるお母さまをサポートしているのか、どんなことに気を付けているのかという話をしてくれました。
その授業の後、私たちは授業のお礼にロビンくんに各自手紙を書きました。
しばらくたって一人一人に手紙の返事がきました。
それはAくんのお母さまがロビンくんの代わりに点字でうった手紙です。
点字の下には何と書かれているか文字でも記されていました。
一枚一枚点字と文字で作成したその手紙を全クラスメイト分準備するのはどれだけ大変だったことか…。
初めての点字、ロビンくんからの手紙、うれしくてうれしくて、点字を何度も触って、大切にしました。

その後もロビンくんとA君のお母さまが学校に来るのを更に楽しみに学校生活を送りました。

そして中学のクラスも今思うと、とてもインクルーシブな環境でした。

聴覚障がいのあるクラスメイト、Kちゃんと同じクラスになりました
当時は今のようにタブレットやパソコン、faxもありません。
Kちゃんとのコミュニケーションは「指文字」でした。
授業はKちゃんの隣の席の子が先生が話した内容を指文字で伝えていきます。
隣の子が風邪などでお休みすると他のクラスメイトがそこに座り、代わって指文字で伝えます。
サポートするのはKちゃんの小学校からのお友だちでした。

先生によっては少し間をおいて授業を進めていた強化もありました。
それについて授業が遅れるなど文句を言ったり不満を言う人は誰一人いなくて、それが私たちにとっての当たり前の日常でした。

私もKちゃんと話がしたかったので指文字を教えてもらい、休み時間などにKちゃんと当時人気のアイドルのコンサートに行ったことなど、他愛もないおしゃべりをしました。
もちろん学芸会も合唱コンクールも修学旅行も全てみんな一緒に学校生活を送りました。

これらはもう40年くらい前の都内のある区立小中学校での出来事です。
当時の私たちにとっては、ごく当たり前なことだったけれど、それは今でいうインクルーシブ教育だったのだと思います。
私の中で今でもこれらの経験は生活の中で生きています。

インクルーシブな環境では一緒にいる中でどうしたらよいを考えて工夫するのが当たり前になります。
「障がいのある人にどのように接したらよいのかしら…」という迷いや遠慮みたいな心のバリアを持つことはあまり持たなくなると思います。

「新しい日常」がはじまり、小中学校は工夫しながら通常登校となりました。
行事などは今後工夫をしながら行われていくこととなります。
そんな「新しい日常」でもインクルーシブ教育がよい良い形で取り入れられますように。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。