松濤美術館の公募展と戸栗美術館

現在渋谷区松濤美術館では2013公募展を開催中です。
今年で31回目を迎える公募展には117名、169点の作品が寄せられ、
94点94人の入選が決まり、その中から8点の受賞作品が
選ばれました。

公募展2013

今年松濤美術館賞を受賞されたのは「ケープタウンのニックさん」
を出展なさった上原在住の小川和子さん。
小川さんは毎年毎年、作品を出展し、今回は念願の松濤美術館賞受賞と
なりました。
小川さんのお話の中で素晴らしいな、と感じたのは
何があっても、毎日練習するのだそうです。
ご高齢のお母さまの介護もある中で
たとえ10分でも、それが元旦であろうと
時間を見つけて毎日続けてこられた。と仰っておりました。
「継続は力なり」「努力に勝る才能は無い」
というこの言葉の通りの受賞となりました。
おめでとうございます。

今年も公募展ではすばらしい作品が展示されています。
2月17日まで開催中です。

また同時開催、「渋谷散歩 所蔵品を中心にした ゆかりの美術家たち」もとても興味深い展示となっています。
渋谷区にゆかりのある美術家の作品の展示です。
渋谷区には古くから多くの画家、彫刻家、工芸家たちが住んでいたそうです。
今の恵比寿三丁目には伊達跡画家村と言われ多くの美術家たちが集って
いたそうです。
代々木は新進の青年画家が住んでいたところで、中犬ハチ公の銅像の
作者として知られる安藤照らも代々木山谷にアトリエを持っていたそうです。
ほかにも神宮前、西原、代々木上原、南平台、本町、宇田川町と
渋谷区の各地域に住んでいた美術家の作品が展示され、その地域を
頭に思い浮かべながらの鑑賞も楽しめます。

この期間の松濤美術館は2展共、入場無料です。

この日は松濤美術館の後に同じ松濤にある「戸栗美術館」
寄ってみました。
戸栗美術館

実はここ「戸栗美術館」は初めてでしたがとても充実していました。

この日は「鍋島焼展」。
これまでやきものについてはあまり知らなかったのですが
今回「戸栗美術館」を訪れて、歴史との深いつながりなども含めて、
興味深いものとなりました。
伊万里焼の併設展示もあり、これまでお店で見ると何気なく手にとったり
耳にしていた”やきもの”への理解が少しですが深まった気がします。
また機会があればぜひ訪れてみたい美術館でした。