みなさま、大丈夫でしたか?
引き続き地震の被害が心配です。
テレビの映像を見ながら今回の自然災害のあまりの大きさに
ただただ驚くばかりですが、自分になにができるか考え、
今の状況にしっかりと立ち向かいましょう。
さて、今日のブログには昨日の地震について、
渋谷区で見えたこと、今後の課題を書きます。
ちょっと長いですが、自分のための記録も兼ねてます。
地震発生から翌日にかけて、区の職員のみなさんは確認、対応に追われ、
本当に良く動いてらっしゃったと思います。
3月11日、最初の強い地震が起きた時、ちょうど委員会が終了し、
渋谷区役所5Fの会派室に一人でいました。
強い揺れ、そして長く感じた地震。
咄嗟に棚が倒れないように押さえてしまいました。
外を見ると渋谷C.C.Lemonホールの広場にはたくさんの人がいました。
庁内では同じ5Fの共産党さんの会派室のテレビが落下、
2Fのガラスにヒビが入った、ということ以外は大きな被害も
混乱もない模様。
電話がつながるうちに、家族の安全を確認し、
その日の予定の調整。
予定はすべて延期、キャンセルし、外の様子を確かめに
自転車で渋谷駅へ出かけました。
お隣の神南小学校の校庭には防災頭巾をかぶった児童が
整列して座っていました。
お迎えに来られた保護者の姿も見られました。
センター街を通ってスクランブル交差点にはすでに多くの人が
いました。
すでに電車は停まっていて電話もつながりにくくなっていました。
公衆電話にも長い列。
途中、知り合いのお店に立ち寄り、無事を確認しながら
恵比寿に向かいました。
すでに多くの人たちが歩いて移動をしています。
恵比寿でも知り合いのお店などに立ち寄って様子の確認と
情報収集。
そして同じ消防団の団員と会って情報交換。
特に大きな被害が聞かれなかったので、そのまま区役所へ
戻りました。
携帯メール、電話はまったく通じず。
Twitterが役に立ちました。
恵比寿から渋谷に向かう道はさらに多くの人たちが
歩いています。
自転車も真っ直ぐ走っていられないくらいです。
その横を「ハチ公バス」が平常通りに走っているのが目に入りました。
並木橋を過ぎたあたりには山手線が停車しており、中には
乗客がいました。
渋谷駅西口交差点から渋谷駅西口ロータリーを見るとバス停には
長蛇の列。
渋谷区役所に戻り、庁舎内の災害対策本部、危機管理対策部から
情報収集をはじめました。
区内の施設は確認がほぼ終わっており、その後の体制も
整いつつありました。
渋谷区内の地域の情報が入ると、すぐに所管の担当が
現場に足を運び、確認作業をなさっていました。
私は確認内容をTwitterで情報発信をしていきました。
それらは、一時避難所場所情報からはじまり、
区内の保育園、小学校、中学校、
高齢者施設、障害者施設など。
各担当所管に確認し、情報を発信します。
電話やメールがつながらず心配している保護者や関係者、
そして長い道のりを歩いて自宅に戻る方々へ
こうした情報が伝わることを願いつつの発信です。
アップする情報が次々にRTされていきました。
一時避難場所は渋谷区内には当初3ヵ所でした。
それらは青山学院記念講堂、都立第一商業高校、都立広尾高校。
そんな中で、Twitter上では渋谷区役所地下1階が
避難場所になっているとの情報が。
確認すると、区役所はその時は一時避難場所としての
受け入れは行っておらず。
とは言うものの、そんな情報を元に区役所に足を運ぶ人たちへは
せめてどこか避難できる場所の提供を求めるものの
結局、区役所近くの代々木体育館が一時避難場所として
受け入れをはじめました。
交通は相変わらず再開はいつになるかわからない状況。
そこで、せめて先ほど平常に走っていたハチ公バスの運行を
延長できないか、
担当に問い合わせてみました。
ハチ公バスの委託バス会社は3会社。
電話が通じないため、連絡がとれない、とのこと。
こういうとき連絡手段が電話だけというのは
本当に難しいですね。
しかし、区役所もバス会社に連絡をし続けてくださり、
「しばらくして折り返し連絡がありました。
「神宮の杜」ルートのF社が運行を延長、とのこと。
ありがたいですね。
他のバス2会社は自社のバスの運行に集中するため、
ハチ公バスの運行時間で切り上げたそうです。
最初の地震から何度も余震を感じました。
私のところにはTwitterやメールで
「恵比寿駅近くの一時避難場所」の問合せや
単身の区民からは
「一人で不安なので、どこか区の施設で夜を明かすところは
できませんか?」
など問合せがありました。
恵比寿駅近くの一時避難場所については
「恵比寿ガーデンプレイス1Fエントランスホールを
暖房・照明つけたまま一昼夜開放されています。
また施設外部の照明も朝まで点灯です。」
というありがたい情報を直接ガーデンプレイスさんから
いただきました。
それ以外にも、多くの人たちから地域の
避難場所情報を教えていただき、
その都度情報をTwitterにアップ。
一方で職員へは区内の施設を区民のみなさんへの
避難場所としての提供を提案するも、進まず。
その後、区内に住むご高齢者、障害者のみなさんの状況について
問い合わせてみると、ご高齢者は各地区の地域包括支援センターが
確認作業をしている、とのこと。
一方で障害者のみなさんの安否確認が心配になりました。
こちらに関しては
地域の自主防災さんからの連絡があった時点での対応、だそうです。
この点は今後の課題ですね。
更に区内の各地域包括支援センター、特養施設に電話で確認をしました。
各施設の職員のみなさんはお疲れでしょうに丁寧に
対応してくださいました。
どの施設もみなさん通常業務以外にこうした
確認作業で大変だったことでしょう。
そのほか高齢者の通所施設では利用者の送迎、
こちらも最後の一人まで終了したとのこと。
特養施設など、高齢者福祉施設は人的被害はありませんでした。
障害者施設はメールで報告いただき、
緊張の状況の中で職員の利用者さんに
対するきめ細やかな対応、体制がよくわかりました。
その後、一時避難所が東京都の施設、千駄ヶ谷の東京体育館、
渋谷区役所近くの国の施設、代々木体育館も可能になりました。
そのうち、地下鉄と私鉄が動き出しました。
区内の一時避難所になっている青山学院、都立広尾高校、
都立第一商業高校の様子も気になるところ。
やはり電話連絡が難しいのか、連絡はつかないようです。
そこで、地元恵比寿の消防団の団員に連絡をして、
実際に様子を見に行ってもらいました。
消防団員は一時避難所情報について
伝えておくなど、今後は行政と消防の連携も課題ですね。
私は地下鉄が動き出したのを確認、Twitterでつぶやいてから
3ヵ所の一時避難所の確認のため、自転車で現地に向かいました。
区役所を出ると、渋谷区役所を一時避難場所と思って
来る人がいました。
隣の代々木体育館のことを申し訳ない気持ちで伝えて
一時避難場所へ移動。
1ヵ所目は青山学院記念講堂。
門にはセキュリティの方がいて、多くの職員のみなさんが
対応していました。
担当者とお話ししたところ、
避難した方は防寒用毛布、お水、クラッカーなどが
用意されていました。
パソコンも利用できるスペースもあり、これは
便利ですね。
青山学院前の青山通りは交通渋滞、そして多くの人たちが
歩いていました。
2ヵ所目は都立広尾高校。
渋谷区東にある広尾高校は駒沢通り沿いです。
こちらは周囲にほとんど人が歩いておらず
車の渋滞もあまりなく、ちょっとさびしい感じがしました。
門には
「すでに満員なので代々木体育館へ移動ください」
という貼紙が。
驚いて中に入って確認したところ、お断りはしないけれど
もう横になって休むスペースがないとのこと。
確かに体育館にはすでに多くの人が横になっておられて
横になる空間はあまりありません。
せっかく広尾高校まで歩いて来られた人が
「満員」という貼紙を見たらがっかりするでしょうね…。
広尾高校の近くには渋谷区立広尾中学校、小学校があります。
これらの施設も開放できたら便利でしたよね。
広尾高校は毛布が足りなくて、ちかくの日本赤十字の
協力で足りたそうです。
一方でご近所に住む方から簡易寝袋25個のご協力も
あったそうです。
うれしいですね。
石油ストーブで暖を取っているものの、かなり
冷え冷えとしていて、石油ストーブも2時間くらいしか
もたないようで、燃料の心配をなさっていました。
こちらでは気分の悪くなった方への対応もしてくださいました。
広尾高校の職員のみなさんにご挨拶をして次の
都立第一商業高校へ移動しました。
鉢山町にある都立第一商業高校は旧山手通り沿いです。
一時避難所の入口の外では大柄の男性職員の方がハキハキと
「どうぞこちらです」
と迎えてくださいました。
安心しますね。
こちらも多くの人たちが訪れたため、当初一部屋だった
避難スペースを2部屋で対応。
こちらは防災備蓄があるためか十分な毛布、乾パン、お水が
用意されていました。
柔軟に対応してくださった職員のみなさんに
感謝です。
旧山手通りは246に向かう車が渋滞をしていました。
これら3ヵ所の一時避難所は学校でした。
その学校に通う生徒の中でやはり帰れなくなった
生徒たちは別の場所で残っていたそうです。
一般の人たちと学校の生徒が避難するスペースは
上手に分けて対応してくださっていました。
さて、その後自宅に戻り、テレビをつけると
避難所情報がテロップで出てきました。
渋谷区の避難所は他の市区町村に比べて少なかったのが残念でした。
今後の課題。
・連絡手段の見直し。やはり電話連絡だけに頼るには
限界があります。
・ハチ公バスの運行の検討。
・一時避難場所の拡大。
・行政、消防、警察、交通機関との連携。
など。
最後に、職員のみなさま、ご家族の心配もあったでしょうに、
本当におつかれさまでした。
ありがとうございました。
今回の経験を生かして、今後の防災対策につなげて参りましょう。