第3回渋谷区議会LGBT研修会が開催されました

2月8日、3回目となるLGBT研修会が渋谷区議会で開催されました。
講師はNPO法人虹色ダイバーシティ代表、理事長の村木真紀さん。

LGBT当事者としての実感とコンサルタントしての経験を活かして、LGBTと職場に関する調査、講演活動を行ってます。
平成28年度では「リオ五輪でLGBTを取り巻く状況はどう変化したか? ~ LGBTとスポーツの環境」というテーマで渋谷区アイリス講座でお話をされました。
また渋谷区パートナーシップ証明実態調査も行い、学術関係の方々と調査、報告書をまとめてくださいました。
(この報告書は大変興味深く、あらためて渋谷区でこの制度を始めてよかった、と実感いたしました。)

さて、今回の研修会のテーマは「「LGBT施策、企業の取組みについて」ということで様々な企業の取組んをお話いただきました。

2月1日現在、LGBT証明書、宣誓書発行を実施している自治体、また実際に受けた人たちの数字は
世田谷区 61組
渋谷区 25組
伊賀市 4組
宝塚市 0組
那覇市 19組
札幌市 33組 
合計142組 だそうです。

また、この日は福岡市でもこうした取り組みを実施するといううれしいニュースが飛び込んできた日でもありました。

村木さんからは渋谷区がパートナーシップ証明書を含む条例「男女平等及び多様性を推進する社会を尊重する条例」が可決されて以降、それまで日本では外資系企業が中心に取組んでいましたが、文科省や日系企業においてもLGBT支援の取組みが増えたとのことでした。
経団連レポートにも触れられるようになったそうです。
職場の同僚にも、お客さまに対してもLGBTを理解して取組んでいるということは、ここ最近では学生が就職先として選ぶ際にもポイントとなってきていますし、携帯、航空、生命保険、銀行、不動産、ホテル、車など、様々な企業がお客さまに対して取組む企業が増えてきたそうです。

職場においては差別的言動のある職場は勤続意欲が低くなり、仲間や支援者がいるほうが勤労意識が高くなるそうです。
一方で普段の会話の中の何気ない一言が差別的言動になっているケースもあるとのこと。

また渋谷区のパートナーシップ証明書実態調査についてもお話いただきました。
緊急時に有効、便利、証明書をきっかけに社会への関心が強くなった、未来への希望、社会に認めれた、等の声があったそうです。
この渋谷区の取り組みがこれからも大きな後押しとなりますに…。

最後に村木さんは「ALLY(アライ)」についても話をしてくださいました、
ALLYとは英語で「LGBTの理解者、支援者」ということです。

「生まれながらのALLYはいません。
どうしてサポートをしたいと思ったのか言えるようになってください」
とのことでした。

“I am Ally, because……”

渋谷区でパートナーシップ証明書の発行が実現したのは当時区議会議員だった長谷部区長が議会で提案したのがきっかけ、そして私がその後に援護射撃をするように私が感じたパートナーシップ証明書の必要性を訴え、2度議会で提案しました。

私がそこまで取組んだのはアメリカで過ごした大学時代、キャンパスには当たり前にレズビアンカップルたちがいた一方、自分自身もアメリカで差別を感じた経験がありました。
そして日本ではゲイやレズビアンの友人たちの窮屈そうな日常を見て、アメリカで堂々としていた彼ら・彼女たちと大きくかけ離れている現実に驚くと共に、パートナーシップ証明書の提案を大きく後押しをしました。
今は私の周囲にアライについて働きかけをしています。

個人や事業所にこれからもALLY(アライ)を増やすべく、これからもサポートしていきます。

村木さん、貴重なご講演をありがとうございました。

このブログを書くにあたって調べているとタイムリーにも「LGBTの人も自分らしく働ける渋谷区」について考えるイベント情報を見つけました!
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