上原公園と代々木大山公園内の保育室開設について

1月28日、臨時議会が開催され、代々木大山公園、上原公園に保育室の補正予算が計上されました。
この二つの園は平成27年度中に開設し、各定員54人、計108人定員枠が拡充されることとなります。

多くのお子さんや区民の方が利用されている公園内への保育施設の設置となります。

とくに上原公園についてはみなさまからご意見をいただきました。

しかし、渋谷区の逼迫している待機児童の現状から「公園と保育施設を共存させる」という方向で進められていく事となりました。

子育て支援に力を入れている渋谷区ですが平成26年4月の待機児童数は120人、10月には275名、そして12月は355名と増えており、中でも代々木上原79人、
初台48名、笹塚44名とこの3地区だけで171名と約半分との報告がありました。

現在認可保育園設置の計画もありますが、28年度以降の開設予定であり、
27年度中の更なる保育施設の開設に向けて動いていかなければ27年度は
親御さんにとっては死活問題です。
私も多くの子育てパパ・ママからなんとかしてほしいという声が届きます。

渋谷区も27年4月に向け新たな保育施設設置等により定員239人増と努力を積み重ねています。

渋谷区の出生数について調べてみました。
平成25年の出生数は1,909人。私が区議になった平成19年の1,419人から
490人の増です。
平成25年は特に上原、富ヶ谷、西原、元代々木町、大山町、笹塚一町目、幡ヶ谷一丁目で430人のお子さまが生まれています。
全てのお子さまが保育園申請はしないとしても、このエリアはお子さまの数が急増し、保育サービスの需要が逼迫している地域です。

もちろん認可園をどこかに設置し、就学前まで同じ園に通うことが望ましいですが、
地価も高く空き地の少ない渋谷区で、設立に関する制約が多い認可園の土地を探し
建設するには多くの時間がかかってしまいます。
小学校の空き教室をというお声もありますが、こちらも設備上の問題を
解決するのに時間がかかり、平成27年度中にというわけにはいかないのが現状です。
その一方、待機児童対策は待ったなしの状態です。
公園内の保育施設についてですが、この保育室は待機児童の問題が解消されれば、
建物は取り壊し公園として元に戻すことになります。
働く親御さんにとっては保育室に入れるということは大変大きな問題ですので
このような緊急の対策をとらざるを得ない現状があります。

もちろん公園が全くなくなるわけではありません。
「保育室と公園の共存」という区長からの言葉があったように公園の一部を
利用する形となります。
このやり方は、区長の「公園に作るのはベストとはいえない。
できればやりたくないが、仕方がない」の発言にあるように区としても苦肉の策であります。

私の地元の恵比寿公園に昨年4月、「のびのび園」が開設しました。
公園の中の設置ということで地域のみなさまから様々なご意見がありましたが、みなさんからのお声を参考にして完成した公園はそれまで以上に
多くの子どもたちで賑わう公園となりました。また恵比寿エリアで保育に
困っておられた子育てママパパの頼みの綱となっています。

今回こういう方針で公園を利用することにはなりましたが、保育施設の充実と
公園の機能が低下することのないよう、また安全面についてもしっかり要望して参ります。

ぜひみなさまにご理解いただき子どもたちを見守っていただければと思います。

ここで区立保育室について詳しく説明させていただきますね。
区立保育室は渋谷区独自の施設です。認可保育園に申込を行い入れなかった
2歳または3歳までの待機児童対象の小規模保育施設です。
今回建てられる西原地区保育室(仮称)と上原地区保育室(仮称)は
0歳児から3歳児までが対象。
区立保育室に入園後、認可保育園から内定がでた際には必ず内定のでた
認可園にうつることになります。
暫定的な施設のため繰り上がりがなく、年度末で退園となります。(再入園も有り)。
申込書は認可保育園の入園不承諾通知に同封されており、保育課に申込みをします。
認可保育園の選考指数を元に入園選考が行われます。
保育時間に応じた月額保育料が設定されています。
さらに認可保育園に入園したと想定して認可保育園の保育料と同等の補助がでます。

年度末で退園となりますが次回認可園申込みの際、「有償で預けている」として指数加算されます。

子育てトークなどでみなさんのお声を聞きますと、
「最初は不安でしたが、入ってみると小規模ならではの良さがありました」
「施設面で不安でしたが冬もとっても暖かくて子どもも楽しそうに通っていました」
「認可園の前のファーストステップとしてとてもよかったです」
「職員のみなさんは若くて元気いっぱい、とてもよく見てくださいました」
「運動会など行事もあって充実してました」
等、お声をいただいています。

近隣のみなさま、公園利用者のみなさまにはご不便をおかけしますが、
子育てママパパと区の窮状をお考え併せの上、どうかご理解いただければと切に願っています。