さて、いよいよ日本災害復興支援団体「仙台とどけ隊」の
みなさんと石巻市に支援物資をお届けに行ってきました。
「仙台とどけ隊」は地元仙台で事業を営んでいる
若手のみなさんで結成された日本災害復興支援団体です。
みなさん長期的に取り組んでいる団体です。
「仙台とどけ隊」に全国から送られる支援物資は民間の
運送会社「会津通商」さんのご協力で倉庫に納められています。
倉庫内には全国から届いた支援物資のダンボールが
積み上げられていました。
今は倉庫の中のダンボールの量は
震災当時の半分くらいになったそうですが、
ダンボールの中身を見るとカイロひとつとってもみなさんの
思いが詰まっているかのようです。
ボランティアスタッフはその日訪れる地域ではどんな物が
必要とされているかを把握しており、それら必要物資が入っている
ダンボールを的確な指示でどんどんトラックに積んでいきます。
朝礼をして、そして車は石巻市内へ出発です。
早朝バスが着いた仙台市街地は町並みも美しく、
お店も開業し、ほとんど地震の影響はないように見られました。
移動中、車内から外を見ていると、市街地に程近いところに
仮設住宅や被災地から運ばれた瓦礫の山が目に入りました。
そして石巻市の海岸ちかくになるとそこは津波で被害をうけた
街並みが広がっています。
窓を開けるとムッとした独特の臭いが外に広がっています。
外には自衛隊のみなさんや泥だし作業をしている
ボランティアの方々の姿が。
そして「仙台とどけ隊」は今回支援物資をお届けする
町会長さんのお宅へ。
「いつもどうもありがとうございます。」
と、町会長さんの笑顔で迎えられ、物資をトラックから降ろします。
運んでいるのは「炊飯器」。
「炊飯器」が必要、という声を聞き、先月、東京で仲間たちと
義援金を募って、こうして直接お届けすることができました。
他にもお米や杖、ゴザなどをお届けしました。
お届けさせていただいた物資は地域のみなさんと分けて
大事に使われるそうです。
そしてこんなうれしいメッセージボードが作られていました。
次は渡波栄田地区。
こちらは住宅地のど真ん中。
よくトラックが入っていけるなぁと関心してしまうほど。
そして、ここでも地域の方とのコミュニケーションが
自然に取れています。
そこのお宅は地盤沈下で満潮時には水没してしまい、1Fは
住めなくなってしまったそうです。
お家の奥さまから震災時のお話を伺いながら
物資を運びます。
お話を実際に聞きながら、津波の恐ろしさ、そして
今も続く、不安な生活について伺いました。
「仙台とどけ隊」は
なかなか手が届かない避難所や避難所以外で
生活なさっている地区のみなさんが、今なにが実際に必要かを
直接聞き、そこに支援をしています。
いくら被災地とは言え、コミュニティのしっかりしている
地域とこうした関係を築くまではご苦労があったかと
思いますが、現地で笑顔で迎えてくださる地域のみなさんを
見ると、しっかりとした信頼関係が築かれているのだなぁと
関心しました。
この日の朝礼で
「この支援物資は全国から送ってくださった
みなさんの気持ちや思いを
現地のみなさんにお届けさせていただいている、
という気持ちを忘れないで届けましょう。」
という言葉が心に響き、気持ちよくみなさんと
活動することができました。