議会活動

令和5年 第3回定例会2023年09月

1 福祉について(区 長)

岡田マリ質問

1-1.福祉なんでも相談窓口について

重層的支援体制の主軸となる「包括的相談支援」については、4月から区役所2階に「福祉なんでも相談窓口」が開設されました。それにより窓口相談、LINE相談、巡回型福祉なんでも相談と複数のチャンネル利用が可能となりました。
そして今定例会では文化総合センター大和田に渋谷区地域共生サポートセンター「結(ゆい)・しぶや」の開設についての条例が提案されています。そこでこれまでのそれぞれの相談における受付状況と設置の効果、そして相談から見えてきた課題と対応について区長に伺います。

 

1-1.福祉なんでも相談窓口について

福祉何でも相談窓口についてです。
重層的支援体制整備事業の開始に伴い、本年4月に本庁舎2階に福祉何でも相談窓口を開設するとともに、LINE相談や巡回型の相談も実施してきており、これまで延べ350件を超える相談に対応してきてます。相談内容も属性を問わない様々な生活の困りごとに関する相談が幅広く寄せられています。
また11月に文化総合センター大和田に設置予定の「渋谷区地域共生サポートセンター」内に「福祉なんでも相談窓口」の分室を新たに開設し、さらなる相談体制の強化を図ってまいります。事業開始以降、一部の区民から「相談窓口があることを知らなかった」という声も寄せられていることから、周知が十分進んでいないことが課題と考えています。そのため、先月行われた敬老大会では、福祉何でも相談窓口を開場内に設置し出張相談会を開催すると同時に周知に努めました。
また、75歳以上の区民に発送した、敬老祝い品カタログギフトに「福祉何でも相談窓口」の広告を掲載するなどし、普及啓発に取り組んでいます。まずは区民の困りごとを確認することが重要であることから、さらなる周知を図り対応してまいります。

区長答弁

岡田マリ質問

1-2.障がい者の一般相談対応の強化について

当区の障がい者の相談は平日の窓口での対応となります。夜間や休日に緊急事態や心配事が発生した時、また障がい特性によって昼夜逆転している方などは相談したり支援を求めたりする方法がありません。現在のように開庁時だけの対応では窓口に行くことができません。障がい者の24時間365日対応の一般相談、さらにはアウトリーチ事業についてどのような検討がなされ、どのように反映されたのか、または今後されるのか、同行支援も含めて区長に伺います。

 

1-2.障がい者の一般相談対応の強化について

障がい者の一般相談対応の強化についてのお尋ねです。
緊急時の対応として、障がい者の24時間365日対応の一般相談については、昨年4月に「はぁとぴあ原宿」における緊急一時保護を開始して以降も、渋谷区障害者団体連合会から一時保護先への移送やコーディネート機能などの充実を要望されていました。また国の指針においても、障害のある方の重度化・高齢化や親亡き後を見据えた、地域生活支援拠点等の確保が示されており、必要な機能として緊急の事態などに対応するコーディネートや相談支援が求められています。
こうした状況を踏まえ、他自治体における取り組みをヒアリングするとともに、渋谷区自立支援協議会の内部組織である暮らしのつながり検討会での検討を受け、民間事業者への委託を視野にコーディネートと相談窓口の一般的な実施に向け現在準備を進めています。またアウトリーチ事業については区内の障害福祉サービス事業所からヒアリングを行いまた重層的支援体制事業の進捗の中で、障害福祉サービスに繋がっていない方に対するアウトリーチの重要性を改めて認識しており今後事業化へ向けた具体的な検討を行っていきます。同行支援についてはアウトリーチ事業を実施していく中で検討してまいります。

区長答弁

岡田マリ質問

1-3.社会福祉協議会組織の抜本的な見直しについて

重層的支援体制においては、社会福祉協議会が中心的な役割を担っており、地域福祉の経験が豊富な経営層による強力なリーダーシップの下、職員が一丸となり、複雑・多様化する課題へ対応していく必要があります。社会福祉協議会においては、これまで、区の元管理職が事務局長や一部の課長ポストを務める体制が続いてきました。ご存知のように来年度から区管理職の役職定年が導入される中、いまこそ社会福祉協議会の組織や人事についても、福祉や経営分野の経験豊富な外部人材の登用など、抜本的な見直しを図るべき時期を迎えているのではないでしょうか。区長のお考えを伺います。

 

1-3.社会福祉協議会組織の抜本的な見直しについて

渋谷区社会福祉協議会は、社会福祉法に基づき設置された社会福祉活動を推進することを目的とした民間組織です。そのため、組織や人事について区が直接関与する立場にないことをご理解いただきたいと思います。一方、社会福祉協議会は区の福祉行政の一翼を担うことから、区に対し人事交流や必要な人材確保の協力依頼があった場合には、福祉分野に精通した区の管理職や職員の交流などについて、しっかり連携し対応してまいります。

区長答弁

2 防災対策について(区 長)

岡田マリ質問

2-1.災害ボランティアセンターについて

災害ボランティアの体制、ボランティアの要請について、マニュアル作成を行っているのか伺います。
また災害ボランティアセンターの設置場所の詳細含め、開設時のシミュレーションを行っているのか、今後の計画などありましたらお聞かせください。

こちらもご覧ください ー岡田マリ活動ブログー

7月豪雨被害地にボランティアに行ってきました
[2018年8月01日]

 

2-1.災害ボランティアセンターについて

災害ボランティアセンターは区内の施設の被災状況によりますが、文化総合センター大和田2階の区民学習センターに開設する想定です。運営体制は、施設を所管する産業観光文化部と渋谷区社会福祉協議会が中心となり、定例ミーティングを行う中でマニュアルの整備も行いました。
昨年10月には、文化総合センター大和田において、関係所管によるシミュレーションに基づいた訓練を行い、本年11月にも実施する予定です。
今後も定例会や訓練を通じてマニュアルの更新や他自治体の事例を研究するなど災害ボランティアセンターが適切に運営できるよう備えていきます。

区長答弁

岡田マリ質問

2-2.ボランティア登録、育成について

2-2-1.ボランティアの登録について

「しぶやボランティアセンター」のホームページによると『区内で大規模災害が発生した際「渋谷区災害ボランティアセンター」が設置されることとなっており、運営協力や被災地支援スタッフとして活動する「災害ボランティア」を募集しています。事前登録をすると、発災時を想定した訓練や講座の情報を登録のメールアドレスに連絡する」、とのこと。
そこで、まず現在の登録者数をお答えください。

2-2-2.ボランティアの育成について

ボランティア登録してくださった方のモチベーションが途切れないようにするには、継続的にボランティアに関するメールの発信、訓練や講座の開催は有効と考えます。
そこで訓練や講座の状況について、どのように行っているかお教えください。

2-2-3.ボランティア情報の提供について

また災害ボランティアに限らず当区のボランティア情報をメールマガジンなどで情報提供をするのはいかがでしょうか?
区長に伺います。

 

2-2.ボランティア登録、育成について

次にボランティアの登録育成について3点のお尋ねに一括してお答えします。
社会福祉協議会が運営する渋谷ボランティアセンターでは独自事業として災害ボランティアの募集を平時より行っています。現在の登録人数は270人、登録者に対し防災視点での街歩き講座や、災害時におけるボランティア活動の座学研修を実施しています。今後は災害ボランティアセンター設置運営訓練等にも参加していただく予定です。
なおボランティア情報については引き続きメールやLINEを活用して情報提供に努めてまいります。

区長答弁

岡田マリ質問

2-3.スキル等を活かしたボランティア登録、人材育成について

2-3-1.二次避難所における災害ボランティアの活用について

スキル等を生かしたボランティア登録、人材育成についてです。
登録時に高齢者、障がい者、外国人など配慮が必要な方々への対応に慣れているという方のスキルやバックグラウンドを把握することで、経験やスキルを生かしていただけると考えます。災害ボランティアの活用により高齢者や障がい者などを対象にした二次避難所の迅速な開設も可能になると考えます。
そこで二次避難所における災害ボランティアの活用について伺います。

2-3-2.国際防災ボランティアの登録や育成について

国際防災ボランティアも必要と考えます。当区には多くの外国人も住んでおられますし、渋谷や原宿にはたくさんの外国人観光客が訪れています。
そこで国際防災ボランティアの登録や育成についてどのように取り組んでいくおつもりか、区長に伺います。

 

2-3.スキル等を活かしたボランティア登録、人材育成について

2-3-1.二次避難所における災害ボランティアの活用について

初めに、二次避難所における災害ボランティアの活用についてです。二次避難所に避難された要配慮者のニーズに適切に対応するため、発災後早期に手話通訳者など福祉の専門的スキルを有する人材が必要となります。発災時における災害ボランティアの早期確保・ ニーズ マッチングの手法について、今後検討していきます。

2-3-2.国際防災ボランティアの登録や育成について

渋谷区には通訳ボランティア登録制度はありますが、災害に特化した国際防災ボランティアの登録制度は現在ありません。災害時に外国人にも理解できる言葉で正確な情報を提供し、安全・ 安心を確保することは、成熟した国際都市を目指す渋谷区の重要な課題です。国際防災ボランティアの導入については既に取り組みを行っている他自治体の知見も得ながら、今後検討してまいります。

区長答弁

岡田マリ質問

2-4.避難所における要配慮者への対応について

2-4-1.避難所運営について

避難所運営については「避難所運営基本マニュアル」の中に要配慮者への対応が記されています。
こうした配慮について、まずは避難所参集職員への理解も重要と考えます。区としての取組みはどのようにお考えでしょうか?

2-4-2.当事者の意見反映について

渋谷区SOGIEに関するインクルージョン指針(職員向け)の中に災害時における対応が触れられています。
そこで当事者の意見が反映されるよう、どのように取組んでおられるでしょうか?

2-4-3.渋谷区地域防災計画について

渋谷区地域防災計画の中に性的マイノリティの視点を踏まえた計画も新たにいれてはいかがでしょうか?
区長にご所見を伺います。

 

2-4.避難所における要配慮者への対応について

2-4-1.2-4-2.二次避難所における災害ボランティアの活用、国際防災ボランティアの登録や育成について

次に避難所における要配慮者への対応について3点のお尋ねです。
まず、避難所運営と当事者意見の反映について2点のご質問です。避難所には要配慮者を含め様々な方が集まるため、災害対策に関わる人が、性の多様性について正しい知識を持つとともに、抱えている困難等を理解し、相手に寄り添った適切な対応をしていくことが重要です。
そこで 、先月にはSOGIEに知見のある学生を招き、性的マイノリティが抱える避難所生活における課題についての研修を避難所参集職員に対して行ったところであり、引き続き取り組んでいきます。また関連所管等と連携し、 避難所運営マニュアルや渋谷区地域防災計画などに当事者の思いを反映できるよう検討してまいります。

2-4-3.渋谷区地域防災計画について

次に渋谷区地域防災計画についてです。
避難所は過去の震災の教訓や社会情勢の変化からも、多様な性のあり方に配慮する必要があると考えています。そのため、現在改定中の地域防災計画では、性的マイノリティの方への理解促進を踏まえた啓発や避難所などにおいて特別な配慮が必要な方への対応を図ってまいります。

区長答弁

岡田マリ質問

2-5.要配慮者サポーターの養成について

災害ボランティアとして登録してくださっている方の中で要配慮者サポーターの養成を検討してはいかがでしょうか?
といってもいきなり登録ではなく、最初にオンライン講座などを受講し、理解を深め、講座を受講した方には要配慮者サポーターとして登録していただきます。その後防災キャラバンや防災訓練等でのボランティア活動ができるようになれば、地域の防災力も高まると考えます。区長に伺います。

 

2-5.要配慮者サポーターの養成について

まずは、今後の災害ボランティア制度の検討を進めていく中で、必要性も含めて 調査研究を行いその後防災キャラバンや防災訓練などでの活動の検討を行ってまいります。

区長答弁