初めての代表質問、傍聴席では友人たちが見守ってくれていたものの、とにかく緊張しました。
内容は、議員になる前から日常生活を通して感じたまちのこと、区役所のことが中心でした。
たとえば自転車通勤しながら感じた、「緑があふれる地域は空気も人も違う」ということ、
仕事の合間に区役所に行くたびに感じたお役所の不便さ、 そして区役所に電話をかけてもなかなかスムーズに情報がとれないもどかしさ、 消防団に入ったからこそ感じた地域の人たちも参加できるような震災対策、 子どもたちに美味しいお水を、訪れるたくなるワクワクする図書館作り、 そんな身近な提案でした。
さらに5月からはじまった議員生活のなかで見えてきた新たな課題も加えましたが、
ベースは一区民の目線で感じたことをストレートに提案しました。
区長答弁では
岡田マリ質問
私は渋谷区議会民主党を代表しまして、区長並びに教育長に質問、提案をいたします。
質問に入ります前に、一言述べさせていただくことをお許しください。
渋谷区には約十九万七千人の区民がおられます。加えて、昼間人口と夜間人口が大きく異なるのが渋谷区でもあり、様々な立場の人が住み、行き来しているのが渋谷区です。この様々な立場の人たちのために、私たちは何ができるのでしょうか。
昨今、忙しく便利な世の中になり過ぎて、人との触れ合いやきずなを感じる機会を持つことが難しくなりました。しかし、それを当たり前のことだとあきらめていては、一人一人が本当の豊かな生活を手に入れることはできません。区民とこれからの将来を背負っていく子どもたちの立場に立ち、人々が歩み寄り、触れ合えるまちを目指していきたいと思っております。
これからいたします質問、提案事項は、最初に「緑化推進について」、続きまして「震災対策について」、そして「放課後クラブ、学校設備、図書館について」、最後に「区民サービスについて」、それぞれ御所見をお伺いいたします。
まず最初に、地域の美化活動にもつながる「緑化推進、緑化率向上」についての提案です。
今回、提出された補正予算の中に、区民菜園整備工事がございました。詳細な審議はこれからでございますが、緑化推進に寄与することを目的として、区民菜園を設けることの御提案ですが、菜園を通して植物をはぐくむ気持ちのみならず、食育や家族や地域のきずなも生まれるというお考えはすばらしいことだと思います。
さて、十八年度「渋谷区民意識調査」の中で、環境への取り組みの項目で優先的に取り組むべき事業として、まちの緑化推進が最も多く支持されるという結果になっております。さらに、今年の渋谷区内の中学校の式典でいただいた資料の中で、生徒の十年後の夢に「地球温暖化を防ぐために役立ちたい」など、環境について触れているものが幾つかあったのが印象に残っています。私たち大人はそんな子どもたちにこたえて、緑化推進への道しるべをつくっていくべきではないでしょうか。
渋谷区内は年々緑豊かな一軒家がなくなり、ビルやマンションが増加し、明らかに緑が少なくなってきています。来年には渋谷区内の緑化率を五年ぶりに測定するということですが、今から緑化率を向上させる試みに着手すべきだと思います。
そこで、まず区の施設の緑化が考えられると思います。四カ年計画の中には、区民施設や特別養護老人ホーム、図書館の増設がございました。これらの新設、あるいは増設される施設について、壁面緑化や屋上緑化、花壇を取り入れていただけませんでしょうか。緑に囲まれた施設は区民の安らぎや憩いの場になるでしょう。
屋上緑化については、花壇や植樹だけでなく、そこにも区民菜園を設けるのはいかがでしょうか。こうした施設なら、訪れるたびに花壇の花が色とりどりに咲き誇っているのを目にすれば安らぎます。さらに、壁面緑化を実行することで、夏のヒートアイランド現象を緩和することも可能です。壁面緑化は壁面温度の低減を最大約十度推し進め、夜間における壁面からの放熱抑制などの効果も認められています。区の施設が地球温暖化対策の手本になり、区民のエコ意識を高めるためにも、四カ年計画で挙げられた区施設の整備に当たり、壁面や屋上緑化を推進していくことを提案いたします。区長の御所見をお伺いします。
さらに、施設以外にも身近なまちの中に緑を増やしていきたいという「植栽ボランティア制度の拡大について」の提案でございます。
緑や植物は環境を改善するのはもちろん、人の心もいやしてくれます。近年、子どもによる殺人事件が絶えません。事件を起こした子どもたちの通っていた学校の多くは、花の咲きほころぶ季節にも花壇は荒れ果て、雑草だけが生えている寒々しい校門であったり、とても近代的な校舎ではあるけれども、全く木や花がない、どこか冷たい校舎であったとのことです。
逆にある学校では、花壇をつくって生徒たちと育てたところ、それまで荒れていた学校は落ち着きを取り戻し、生徒たちも緑を通して人を慈しむ気持ちをはぐくみ、学校も地域も大きく変わったということです。さらに、緑は人の気持ちをいやすだけでなく、まちの美化や環境の改善にも様々な効果があります。
私の小さな経験ですが、以前区内に荒れ果てていた花壇がありました。そこには植物のかわりにペットボトルやたばこの吸殻が捨てられ、当たり前のようにごみも捨てられていました。そこで、地域の仲間やお花屋さんと話し合って、その花壇に緑のつたやお花をたくさん植えたところ、それまで当たり前のように捨てられていたたばこの吸殻やごみがなくなりました。植物を植えることにより、その花壇の横を通る人たち同士のあいさつや会話も生まれました。
この渋谷区役所の道路を渡った電話ボックスの隣の花壇も先月区民の方々が見事な美しい花壇へとつくりかえました。そこもやはり以前はごみが捨てられ、寒々しい空間でしたが、今では色とりどりの花が咲き、前を通るたびにほっとします。
区役所前の公園通りも地域の方々が設置したプランターに植えられているお花とたまにかわる子どもたちのイラストのおかげで、歩くのが楽しみになりましたし、迷惑駐輪がほとんどなくなりました。きれいな花壇やプランターがありますと、自転車をとめなくなります。ごみのポイ捨ても同様です。罰金や禁止条例でごみのポイ捨てや迷惑駐輪、歩きたばこを抑えるのではなく、美しいまちづくりを通してみんなが自発的にまちをきれいにする、個人的にはそんな渋谷のまちを目指したいと思っております。
そこで、区が行っております植栽ボランティア制度の拡大についての提案をさせていただきます。
こちらを区民菜園と並行してさらに多くの区民がプランターなどを利用して小さいスペースで、多くの箇所で気軽に始められるような工夫をしていただきたいと思います。そんなまちのガーデンづくりは地域の方同士のつながりのきっかけにもなりますし、住宅事情で土がなく、なかなか植物が育てられない高齢者にも安らぎの時間を提供し、子どもたちの命をはぐくむ意識を目覚めさせ、商店街の活性化、そして何よりもまちの美化につながります。渋谷区を訪れると、そこにもここにも花や緑やプランターや花壇があふれているなんてすてきじゃないですか。それこそ平和・国際都市渋谷にふさわしいまちのあり方ではないかと思います。
次に、保存樹木の落ち葉の活用についての提案でございます。
渋谷区には保存樹木制度がありますが、こちらも維持が大変だと聞いております。樹木のあるお宅では御高齢者が多く、落ち葉掃除や伸びた枝の手入れができず、近所の苦情で切ってしまわなければならないことも珍しくないというのが現状だそうです。
担当職員の方の御尽力でなるべく切らずに残されていますが、例えば落ち葉を集めて腐葉土をつくり、それを区民菜園や区の施設の緑化対策やまちのガーデンに使うようにするのはいかがですか。いわゆる「渋谷メイド腐葉土」です。ふだんは余りありがたみを感じない落ち葉がそういったところで利用されれば、保存樹木の保護につながる可能性もあります。区長の御所見をお伺いします。
以上、緑化推進につきまして、区長の御所見をお伺いいたします。
二番目に、防災対策についてお伺いをいたします。
まず、「災害図上訓練DIG(ディグ)の導入について」、そして「帰宅困難者対策」、最後に「高層住宅及び事業所の災害時対策について」、三つの提案をいたします。
最初に、「災害図上訓練DIGの導入について」でございます。
渋谷区では、区役所や地域主導の防災訓練が行われてきておりますし、昨年にはハザードマップを、そして現在は要援護者マップを作成しており、危機管理の向上に努めてきております。こうした流れの上に立ち、さらなる災害対策として、ハザードマップや要援護者マップを最大限に活用し、より実効性を求めた災害図上訓練としてDIGの導入を提案します。
余り耳なれない言葉かもしれませんので、DIGについての御説明をいたします。
DIGとはディザスター、災害のD、イマジネーション、想像のI、ゲームの頭文字、D、I、Gをとって名づけられただれでも参加できる防災訓練プログラムです。英語のDIGという単語は掘り起こす、探求する、理解するといった意味を持ち、防災意識を掘り起こす、地域を探求する、災害を理解するという意味も重ねて名づけられています。
DIGがほかの防災訓練と異なる最大のポイントは、地図を道具として使用する参加型の防災訓練である点です。具体的には、大きな地図を用意して、主要道路や避難所、防火水槽、消火器、救護所、防火倉庫などの必要箇所を記入し、書き込まれた地図を見て、起こり得る被害やその対応策について、町会などでみんなで話し合っていきます。
例えば、今ここでこの瞬間に震度七の地震が発生したことを想定してみてください。御自宅や地域の避難所にはどのようにしたらたどり着けるでしょうか。交通網の麻痺も考えられます。徒歩ではどの道が安全でしょう。倒壊しそうなビルや塀はありませんか。このように、もしあらかじめ区役所から目的地までのDIG訓練ができていれば、落ち着いた行動がとれるのではないでしょうか。このような訓練を地域にも是非取り入れていただきたいのです。
例えば、近所の家が倒壊し、人がその下敷きになっているとします。同時に火災も発生しました。そんなときどんな行動をとりますか。そのために必要なものは何ですか。日ごろから気をつけておかなければならないことはどんなことでしょうかなど、状況に対して起こり得る様々なことを想定して地図上で話し合いを進めます。これによって、日ごろ認識していなかった防災対策を意識し、不十分な点があればそれも明らかになり、防災意識が向上するようになります。もちろん地域のきずなもさらに深まります。
渋谷区では、せっかくきめ細かくつくられたハザードマップや現在作成中の要援護者マップがありますので、それらを使用すれば、さらに通常の地図を利用するよりも中身の濃い訓練となるでしょう。図上訓練をすることにより、毎年実施されている防災訓練にも実効性が出てくるという効果も期待できます。もちろん地域だけでなく、各家庭や集合住宅などでも役立つでしょう。
私が以前勤めていた会社のビルでも、毎年二回、工夫を凝らした大規模な防災訓練が実施されていました。しかし、災害に対して意識が高まったのは、ニューヨークで起きた九・一一同時多発テロ事件がきっかけでした。大使館に囲まれたそのビルは同時多発テロの後、爆弾を仕掛けたといった誤報事件が数回あり、危機感が高まりました。その当時、オフィスで行っていたのが災害や事故を想定しての話し合いとマニュアルづくりでした。それは全スタッフと家族にも配布されました。小さな体験ではございますが、こうしたことからスタッフとのきずなも強まり、災害に対しての意識も高まったことは確かです。是非渋谷区でも地域の参加者で地図を囲んで、災害を知り、まちを知り、人を知る災害図上訓練DIGを取り入れていただくようお願いいたします。
次に、「帰宅困難者対策について」です。
災害時の帰宅困難者の対策を明確にしておく必要があるかと思われます。東京都の推定帰宅困難者数は渋谷駅におきましては十万三千五百九十五人と東京駅に次いで第二位となっています。十万人が渋谷駅に殺到することはかなりの混乱が想定されます。昼の人口を考えると、区内の混乱を避けるためにも、対区民だけでなく、帰宅困難者への必要情報の確立が不可欠になるでしょう。人が集まるであろう区内の全JR、地下鉄駅前にスピーカーを設置し、ラジオ放送設備により、少しでもパニックや混乱を避けるようにする必要があります。
二〇〇五年七月二十三日、土曜日、午後四時三十五分に千葉県北西部を震源地として足立区で震度五強を観測した地震が起こったとき、少しでも早く帰途につこうと恵比寿駅に人々が殺到していたのを記憶しております。地震がどの程度のものであったのか、どの電車が動いているのかという情報が駅で入手しづらく、一時パニックになったのを覚えております。帰宅困難者には交通情報を初め、ラジオ等による正確な情報が必要になります。駅前スピーカーで補い切れない部分につきましては、駅前の商店街や区内の主要企業、コンビニエンスストアなどとの情報伝達連携の可能性も探っていければと考えます。
さらに、帰宅困難者の帰宅支援ステーションも必要となってくるでしょう。東京都地域防災計画によりますと、外出者の早期帰宅については四日以内というのが目標になっています。そこで、渋谷区が率先して都と区内私立学校との橋渡しをして、四日間をめどとした帰宅支援ステーションとしての利用要請を強化し、JR、地下鉄等の交通機関と連動した誘導体制が中心となる都と区の連携した帰宅支援対策を進めていくことを提案します。
そして、もう一点「高層住宅及び事業所の災害時対策について」でございます。
ここ渋谷区におきましても、近年高層マンションや事業所が増えており、十階以上の建物を区内で確認をとった件数は平成十七年には十三件、平成十八年には二十件でした。震災時の高層住宅、高層事業所の直面する高層難民の問題についても、区として取り組みを開始する時期ではないでしょうか。
さきの足立区の地震では、建物被害はほとんどなかったにしても、一都三県で約六万四千基のエレベーターが停止いたしました。停電の場合には、ビルの多くはポンプによる水道水のくみ上げが前提となっているため、水道は使えなくなります。こうしたケースでは、震災時の一番の問題は水とトイレと予想されます。東京での日常生活における水使用量は一人当たり約二百五十リットルだそうです。震災時においては、そこまで使わないにしても、大量の水をエレベーターなしで上層階に運び上げるのは大変困難です。このように、大地震の場合には公共のライフラインにも大きな被害が起こることが予想されます。
東京都の想定では、首都直下型地震では断水率が最大四六%を超えると出ています。しかし、大地震時は多数の建築物で同時に被害が発生するわけで、速やかな補修、復旧は期待できません。住民自身である程度まで補修できる戸建て住宅よりも、どうしても生活復帰が遅れてしまいます。現在のほとんどの高層マンションや事業所では、震災を前提とする中間階のトイレ用水や食料備蓄などの設備を備えてはおりません。
さきに都内のある区の高層マンションで避難訓練が行われました。住民が上階から下まで階段を使用して降り、バケツリレーの訓練を行ったとのことですが、特にバケツリレーは困難をきわめ、このため水を上階まで運び上げることも大きな問題と認識されました。改めて非常時の備蓄対策が浮き彫りになったそうです。
そして、今お話しした区におきましては、「市街地開発事業指導要綱」の中に一定階ごとの防災用備蓄倉庫や地震時対応型エレベーターの設置の義務づけがあるところもあります。
そこで、渋谷区も高層難民を出さないためにも、区として新たに建設する超高層マンション、事業用ビルに震災後にも建物内である程度生活ができるような設備、例えば一定階ごとの備蓄倉庫、耐震性の高いエレベーター、防災井戸、マンホール接続型トイレの義務づけを行うのはいかがでしょうか。
以上、三つの震災対策につきまして、区長の御所見をお聞かせください。
次に、教育長に「放課後クラブ、学校設備、図書館について」お伺いします。
まず、放課後クラブについてでございます。
放課後クラブがスタートしてから二年、区内の学校でもその存在が定着してきました。従来の学童館から放課後クラブに向けて移行している段階で、子どもたちにも親御さんや先生方にもきちんと認識され、受け入れられてまいりました。今後はこの枠組みの上でさらに内容を充実させ、全学年の子どもたちがいつでもわくわくするような、そして渋谷区に放課後クラブありきと思っていただけるような、より魅力ある放課後クラブにしていけるよう提案いたします。
渋谷区の放課後クラブのホームページには、「就労状況にかかわらず、すべての児童を対象とし、安全な学校施設を活用して、放課後等に文化活動、スポーツ活動、学習活動などの教育的プログラムを行うとともに、異年齢交流、地域の人との交流の機会を提供し、児童一人一人の社会性と自立心を養います」と記されています。既に安全な学校生活は確立できています。次のステップは、サポート委員会の皆さんの御協力により、ホームページのような文化活動、スポーツ活動、異年齢交流、地域の人との交流など、活動の幅を広げていくべき段階に来ていると言えるのではないでしょうか。
現在、少子化に伴い、渋谷区内の小学校の生徒数は多いとは言えません。そんな中で懸念されますのは、学校の授業が終わり、そのまま校内の放課後クラブで過ごし、家に帰り、また次の日に学校に行くというライフスタイルの中で、子どもたちの社会が半ば閉じられてしまわないかということです。学校と家との往復で、何か学校での悩みや問題が生じた際、いつも同じ人間としか顔を合わせていないことで逃げ場がないのではないかという心配です。
昨今、斜めの関係の重要性を耳にする機会も多いかと思います。親と子、先生と生徒のような縦の関係、友達同士が横の関係だとすると、直接利害関係のない第三者と子どもたちの斜めの関係は子どもたちの社会を広げ、人間関係を豊かにしていきます。
肉親であるかどうかにかかわらず、世代の違うお兄さんやお姉さん、おじさんやおばさん、おじいちゃまやおばあちゃまたちとの関係が斜めの関係です。子どもたち自身の成績や評価に直接関係なく、関係が密接な親や先生には言いたくない悩みを聞いてもらえたり、背中を押してもらえたり、一時の居場所や精神的な逃げ場となってもらえる人間の存在が子どもたちには必要です。
私も子どものころ、地域社会の中でそんな斜めの関係の大人が時に大きな支えであり、時に夢を与えてもくれました。斜めの関係の人たちがいたからこそ、親との関係や友達の関係もうまく築けたのだと思います。
しかし、最近は残念なことに地域のつながりも薄くなってきて、斜めの関係を持つことが難しくなってきました。そんな斜めの関係を放課後クラブで持てるようにするのはいかがでしょうか。
現在もサポートクラブの皆さんの御尽力で、クラブ事業の一環として紙飛行機や将棋の時間などのすてきな斜めの関係が放課後クラブにはあります。あくまで子どもたちを主体に、これをさらに進んだものにしていきたいと思います。
例えば、地域の名人との触れ合い時間を持つのはいかがでしょうか。地域の名人とはその道のプロフェッショナルです。例えば、デザイナーのお父さんがイラスト教室を開催してもいい。近所のお米屋さんのおじいちゃんのお米の話を聞きながら、お米の食べ比べをしてもいい。画家のおじさんと一緒に大きな作品をつくってもいいし、タップダンサーのお兄さんがダンスを披露してワークショップをやってもいい。ミュージシャンが民族楽器のコンサートを開いてミニレッスンをしてもいいし、編集者のお父さんが先生になって、みんなで小説を書くのもいいでしょう。写真家のお姉さんと一緒にミニ写真展を目指すのもいい。
こうした活動によって、きっと子どもたちの感性もさらにはぐくまれ、視野も広がるでしょうし、これらはテレビやゲームよりも魅力的な体験と感じられるでしょう。そして、自分の地域にはこんな人がいるということを知れば地域愛にもつながるでしょうし、一方で地域の名人たちも放課後クラブを通して、なかなか加われなかった地域社会に入っていくきっかけにもなるでしょう。
話は少し変わりますが、渋谷区は御存じのように地域のつながりがとても強く、年間の様々な行事がございます。これらは地域に伝わる伝統や文化を継承していく上でも、渋谷区において不可欠な行事であると実感しております。
私も夏には盆踊りや夕涼み会、秋にはお祭りや運動会、冬にはもちつき大会など、四季を通じて地域の方々との交流を楽しんでおりますが、最初はきっかけがなく、なかなか地域に加われませんでした。古くからお住まいの方のつながりが強い一方で、同じ渋谷区には渋谷区にあこがれ、移り住んで区民になった二十代から四十代の新しい世代がおります。
私も渋谷区で生まれたものの、両親の事情でほかの地域で育ち、そして働くようになって、念願のこの渋谷の地に引っ越してきた区民の一人でございます。こうした新しい世代の渋谷区民の中にも、やはりこの渋谷区に住んでいることを誇りに思い、地域に何か貢献をしたいと思っている人が多く存在します。しかし、実際はどこから地域社会に加わればいいのか、そのきっかけがなかなか見つけられません。今後の渋谷では、地域をしっかり守ってきた町会や商店街の皆さんと新しい渋谷区民の共生が大きな課題でもあると思います。
そこで、新しい渋谷区民も放課後クラブ等において斜めの関係ができることにより、また新しい地域社会の発展につながることにもなると思います。将来、どんな形になるかはわかりませんが、放課後クラブの子どもたちと地域の名人たちとの渋谷CCレモンホールでの合同発表会なんてすてきじゃないですか。
放課後クラブを支えようという活動から、さらにその先の地域の活性化、発展へとつながるような、そんな放課後クラブをつくり上げるというのはいかがでしょうか。これからの放課後クラブは地域の名人のみならず、商店街、地域の方々といった斜めの関係がどんどん入っていく、そんな放課後クラブを目指していただきたいと思います。
次に、学校設備の改善についてです。
学校設備の安全面について、区内の小中学校の耐震工事は全国的にも先駆けて実施され、Cランクは平成十四年には終了、震度六強でも影響が少ないという基準のBランクにおきましても、ほぼ終了し、全体で七割を終了したと聞いております。子どもたちの安全の確保が順調に進んでいるのは喜ばしいことだと思います。
一方で、最近は食品の偽装事件が次々と明らかになるなど、食の安全について関心が高まっております。そこで、まず飲食の基本ともいえる水について、子どもたちにおいしいお水を飲んでもらう直結水道の着手についての提案です。
現在、渋谷区内の小学校の飲み水は一たんプールした貯水槽の水を飲料水としています。学校以外の場合を考えてみると、最近ではほとんど水道から直接水を飲むことがなくなったのではないでしょうか。区役所においても冷水機の水を飲んだり、自動販売機の飲料水を購入してしまうでしょうし、家庭でも浄水器やフィルターがついているところも多いと思います。
小学校舎内には当然自動販売機もなく、一部水筒を持参している子どももいるそうですが、水道から水を飲む以外選択肢はありません。今年から夏休み中の放課後クラブが始まりました。区内の小学校には冷水機を導入している学校もありますが、貯水槽のお水はもちろん安全性では問題はないのですが、通常温度は高くなりがちです。直結給水化により、夏でも校内の水道から直接冷たいおいしいお水が飲めるようになるのはうれしいことではないでしょうか。
直結給水化を既に実施した小学校に聞いてみたところ、「以前は冷水機でお水を飲んでいたが、校内でもおいしくお水が飲めるようになった。」「夏場の水温が異なりお水が飲みやすくなりました。」「お水の勢いが違う」といった声が上がっておりました。
現在、使っている貯水槽はトイレ用、そしていざというときの災害用として今後も使用し、飲み水や給食用の直結給水と分けて使用することになります。渋谷区内は現在学校舎の耐震工事を進めておりますが、学校舎の耐震化工事と連動する形で、一部でも直結給水化を目指すのはいかがでしょうか。
現在、東京都水道局が進めております小学校の直結給水モデル事業制度がございます。このモデル事業により、東京二十三区内ではほぼ半分以上の区が直結水道化モデル校を実施しているとも聞いております。それら二十二モデル校の教職員を対象にしたアンケート結果がございます。現在の水道水に満足していますかという質問に、満足しているという回答が直結給水実施前の三割から六割に増え、安全性に不安があるの項目では、実施前と後では三割から一割に減っていました。
渋谷区の小学校におきましても、二十年度、都からさらに支援を受けられるよう要望し、一校でも安全でおいしいお水の直結水道校の実現を御提案いたします。
次に、図書館についてです。
区長の四カ年計画の中に、今後は特色ある図書館をという施策がございました。開設予定の新中央図書館では、図書館相互のネットワークを拡充していくとのことでした。現在では、自宅からでも渋谷区図書館のホームページにアクセスすれば、渋谷区内の全図書館の蔵書の検索ができ、貸し出し予約をすることもできますし、「館内OPAC、オンライン・パブリック・アクセス・カタログ、けんさくくん」も同じく渋谷区立図書館のすべての本が探せ、やはり予約できるようになっており、どちらも大変便利なシステムです。
ネットワークの拡充、さらにレファレンスサービスの充実により、中央図書館として最大限の機能が備わると思われます。また、中央図書館が地域図書館へのバックアップを強化することにより、今後は地域の図書館も中央図書館並みに利用者が読みたい本を借りるための仕組みが充実することになると期待しております。
それに加えて、今後は本を借りる図書館からさらに一歩進んだ図書館を目指すのはいかがでしょうか。私事ですが、国内外の都市を訪れる際、時間を見つけて必ず立ち寄るのが図書館です。各地、各国の図書館を見ると、その地域の空気がわかります。地域や国によっては、ただ本を借りに来るという場所としてだけではなく、それ以上の役割を果たしている図書館がありました。
例えば、洋服のデザイナーはコレクションのインスピレーションを得るために、民族関係の本を参考にしようと図書館に足を運び、プロのサッカー選手がフォームの勉強に昔のVTRを見る姿もあったり、難病の子の両親が図書館に通い、医学の勉強をしたりといった例は日常的です。こうした利用者ごとの要望や利用形態に対応できる図書館づくりができれば、特色ある一歩進んだ図書館が実現すると思います。
具体的には、やはり区長の四カ年計画の中の「笹塚子ども図書館」がございますが、お母さんと子どもが一緒に参加できる図書館にし、お母さんと子どもの目線の両方に合わせて図書館をつくっていくというのは、いかがでしょうか。お母さんの目からすると、子ども図書館には子どもの本だけではなく、お母さんの子育て関連の本や雑誌も入れてほしいという声やたたみのお部屋で絵本を読んであげたいといったリクエストがあるかもしれません。そのほか大和田小学校跡地の図書館も含め、地域の図書館はそれぞれの施設の特徴や地域性を生かした図書館ですので、それぞれの特色を持たせたコーナーづくりや利用者対応、地域連携を考えていくのはいかがでしょう。
ビジネス支援ライブラリー、ファッション・デザインライブラリー、商店街支援図書館、男女参画図書館、医療情報サービス図書館、夜型開館図書館など、様々な特色の持たせ方が考えられるかと思います。
ビジネス支援図書館は渋谷区商工観光課、渋谷区商工会議所との連携による図書館や資格取得を目指して勉強する人のために、落ち着いて閲覧、学習ができる環境を、ファッション・デザインライブラリーは区内の大学、専門学校と連携を持った図書館に、商店街支援図書館は全国の商店街の成功事例資料などをそろえた図書館、男女参画図書館には子育て、家族問題等の本の充実、医療情報サービス図書館は闘病記や介護体験のコーナーもそろえた図書館などはいかがですか。もちろん押しつけにならないよう、各図書館員の方や利用者の意見をリサーチして、現状以上の活発な利用が望めるような特色をつくり上げていけばと思います。
区民の本棚でもある図書館、蔵書を充実させ、渋谷区の図書館も今後は本を借りる図書館からさらに一歩進んだ利用者が参加できる図書館、区民に愛される、そして区民が自慢できるような図書館づくりに着手していただきますよう、御提案いたします。
以上、これからの放課後クラブの提案と小学校での安全でおいしいお水設備、そして特色ある図書館について、教育長の御所見をお聞かせください。
最後に、区民サービスの向上について二点区長にお伺いいたします。
まず最初は、「区の総合コールセンターの設置について」でございます。
現在、渋谷区は区民サービスに努めており、区役所の閉庁時の「もしもしサービスしぶや」や今年一月から始まった区役所の住民戸籍課でのフロアマネジャーによる窓口サービスの導入は大変便利になったと実感しております。これらサービスのさらなる拡充についての提案でございます。
こちらもさきの平成十八年度「渋谷区民意識調査」の中の区民サービスの向上として、優先的に取り組むべき事業は何かという項目について挙げさせていただきます。
既に実施しております休日窓口の開設のほかに、窓口ワンストップサービスの実施、コールセンターの設置という点がございました。
渋谷区役所では、区民が来庁されなくとも区が提供している区民サービスの詳細な説明やそのサービスを受けるための手続や方法を電話で対応する「もしもしサービスしぶや」があります。「もしもしサービスしぶや」は六月以降、閉庁後と土曜、日曜、祝日に行っている電話サービスです。区役所の受付時間以外にも区民の便宜を図るためのサービスです。私自身、このサービスは何度か利用しておりますが、常に迅速に必要な情報を教えてくださるオペレーターには感心しております。
そこで、「もしもしサービスしぶや」を区の総合窓口コールセンターとして、現在の閉庁後だけでなく、平日の日中も利用できるような体制を構築するのはいかがでしょうか。
昨今、行政サービスに関しても、インターネットで情報を簡単に取得できるようになってきました。しかし、一方でデジタルディバイドも問題となっております。インターネットの扱いに長じている区民に対してとパソコンや携帯電話を使わない区民に対しての情報提供量の格差を縮めるためにも、身近な手段である電話による情報提供サービスの拡大が必要ではないでしょうか。
もちろん電話によるサービスを拡大すれば、すべてが解決するというわけではありません。電話サービスがすべての窓口業務を代替できるわけではなく、サービス拡大に当たっては電話によって提供できるサービス向上の役割と区民がそこに求めるものとを正確に把握する必要があります。
ある政令都市で既にコールセンターシステムが導入されています。その都市での運用実積から、役所にかかってくる電話の九〇%がFAQと言われるだれもが疑問に思いがちな頻繁に出てくる質問だそうです。具体的に問い合わせ件数や内容の分類比率は、印鑑登録や住民票の手配、ごみの出し方等の問い合わせ件数が平均九〇%、申請・申し込みが七%、内線転送が一・四四%でした。
「もしもしサービスしぶや」においても、やはり撤去された自転車についての問い合わせや住民票の取り方等のFAQが多いとのことです。もし日中においても、総合窓口コールセンターで一括してFAQの対応ができれば、職員が業務中、電話対応のために主要な仕事を中断されることもなく、集中が可能になりますし、電話をかける側も複数の担当者間をたらい回しされることなく、短時間で必要な情報が得られるようになるでしょう。
実際、電話サービスにどんな内容が求められているかの例として、さきのオペレーターシステムを導入している都市の導入準備段階での電話問い合わせに対するアンケート結果を挙げさせていただきますと、電話問い合わせを利用する側の要望として、七〇%の方が「素早さ、丁寧、親切、たらい回しにさせない安心感」といった対応を求められていました。
さらに、コールセンターで電話の問い合わせ内容の記録をオペレーターがとり、統計と分析を職員が行っていくことで、アウトソーシングをより一層生かせるのではないかと思います。分析結果のよくある問い合わせを共有し、それに対応する手順を一元的に提供することが可能になります。それにより、総合コールセンターを設け、運用する過程で区民の視点で区役所のサービスを見直すことにもなります。区民のニーズを把握し、関係部署との連携、分析を行うことにより、新たな施策の立案やサービスの改善を目指すこともできます。
今後、渋谷区役所のホームページを新しくするということで、区民への情報提供の改善について、大いに期待が持てます。しかし、ホームページは一般的な事項の説明は充実しておりますが、個別の事象の説明が深い階層にある場合、なかなかそこに行き着けないケースもままあります。個別の事象を気軽に問い合わせのできるものとして、Eメールやファクスにて問い合わせのできる窓口サービスもあわせてお願いいたします。
現在、時間と場所にとらわれないコミュニケーションが一般に定着しております。これからは渋谷区が率先して区民の多様なニーズに対応できるよう、サービスを考え、スピード社会の中でも確かな区民の満足を実現できる対応をしていく時期が来ていると思います。
以上、コールセンター、Eメール、ファクスサービスについて、区長の御所見を伺います。
最後に、「来庁者に対する区民へのサービスについて」の提案です。
ここ渋谷区役所は渋谷の駅から来る場合は大勢の通行人の間を縫って歩いて来なければなりません。私事ではありますが、昨年まで会社勤めをしていたころは、区役所に来るのは仕事の前や昼休みを利用して立ち寄っておりました。
会社勤めをしている友人たちも、やはり役所に行くのは仕事の前や仕事の合間を縫って手続を済ませ、急いで会社に行くというのがほとんどです。ラッシュ時の満員電車に乗り、駅で降りて区役所まで歩き、やっと着いてみると、今度はあちらこちらの窓口に行かなければならなかったり、担当部署に行ってもカウンターで職員がなかなか対応してくれなかったりという出来事が時間を気にしている中で起こったとしたら、不満も出るでしょう。こんな状態では、やはり区役所はこれだからという声が挙がってしまうのもわかるような気がします。
食事や買い物をするためであれば、区民は多くの選択肢の中から選ぶことができます。しかし、区役所というのは選ぶことができず、わざわざそこに足を運ばなければならない存在だというのが事実です。行ってみてがっかりするところではなく、気持ちよくわざわざ足を運んだかいがあったと思わせるようなスピーディーな対応が望まれているのではないでしょうか。
現在、渋谷区役所の二階の住民戸籍課では、窓口サービスが行われております。ここではワンストップのサービス体制が実現されており、すぐにフロアマネジャーが声をかけてくださり、申請書の書き方の案内から受付番号機の発券案内ときめ細やかな対応で確実な手続が安心してできますし、ちょっとした問いも気軽に質問ができます。このようなサービスをほかの所管でも実施するのはいかがでしょうか。
例えば、福祉保健部を訪れるのは御高齢者や障害のある方もいらっしゃいますが、一般の区民にとっては複雑な部署名で戸惑うことが多いかと思われます。そんなとき、福祉保健部で住民戸籍課のような一括窓口があれば大変助かるでしょう。このような関連一括サービスを所管窓口で行えるような体制を実現できるよう、区長の御所見をお伺いいたします。
以上、それぞれに区長、教育長の御答弁をよろしくお願いいたします。
この最初に、来街者の触れ合いの場になるような渋谷にしたいと、そのようなお話がございまして、そのときに私は思いましたのは、渋谷がそういう若者を大切にしていく、そういうまちでなくてはならないなと、こう私はかねて思っておったものですから、そういう意味では私の気持ちと合うかなと、このような思いで聞いておりました。
外部と連携した渋谷音楽祭、CCレモンホールで開催をしましたけれども、それ以外にもファッションや様々な形で来られる若者たち、あるいは各種専門学校等に来られる、そういう若者たちともこれからも連携をしていく、そういう方策をこれからも検討していく必要があるのかなと、私はそのようなことを思っているわけでございますけれども、またこれから文化施設が整備されるに従って、そういった若者へのいろいろなニーズにもこたえていくことができるのかなと、そのようなことを思いました。
話がほかへそれましたけれども、最初にこの緑化推進、緑化率向上のために、区長の計画の中にあるこの区民施設の整備の中で、壁面や屋上緑化のことについても取り組んだらどうだと、こういうようなお話であったと、このように思います。渋谷では、この「渋谷区緑の確保に関する条例」を新しくこれをつくりまして、敷地面積三百平方メートル以上の建物の場合、敷地も含めて二〇%以上の緑化を義務づけられた、このことについては東京都の条例にもなかったことでございますし、他の区の条例にもなかったということで、他の自治体の先導的な役割を果たしてきたかと、このように思っております。
この渋谷の未来に向けてのこの計画の中におきまして、施設整備に当たりましても、緑化推進をしていく、そのことについては当然のことであると、このように私は思います。地上部、あるいは屋上部の緑化にとどまらず、壁面緑化についてもということでございましたが、私もそのことについては大切だと思いますけれども、そういうことのモデルが常磐松小学校のジャスミンにこういうつる性の植物がございますけれども、非常に緑が多くて、しかも花が美しくにおいがいいということでございまして、いつ見ても緑、季節によって変わらないで、一年じゅう緑があるということでございまして、私は口を開くたびにはあそこを見てこいと、こういうふうに言っておりますが、そのような形で壁面緑化をこれからさらに、さらに進めていく、可能なところがある限り、総意を尽くしてその努力をしていかなくてはならないと、私はそのように思いますので、足りないところについてはまた指摘をしていただければありがたいかなと、このように思っております。
また、この施設を活用する区民の方々が緑に親しめるような花壇の設置、そういったことにも自主的な活動をされているボランティア等の力をかりて、これを進めていくことによって、一方では地球温暖化に対する意識も高めていくことができるかと、このように思っておりまして、緑のボランティアや植栽ボランティアの御協力もいただきながら、その具体化を図ってまいりたいと、このように思っております。
この植栽ボランティア制度の拡大ということで、区民菜園に並行してプランターを街角等に置いて花を植える。また、まちの美化に貢献するようなものであってほしいというようなお話がございました。また、この花が非行を減らす、あるいは心をいやして犯罪を減らし、一方ではまちを美しくする活動になる。そういうことを言われたときに、私が思いましたのは、渋谷のモヤイ像がございまして、あそこに小さい植栽部分があるんですけれども、あれも渋谷の区民じゃない、若い人が渋谷外からあそこに来て、そのことについて協力をしていただいて、あそこを常にきれいにしていただいている、そういうことについて、さらにさらにこれを支援していくことが必要だと、こういうようなお気持ちで言っていらっしゃるんだなと、このように思いました。
植栽ボランティアは現在二十一団体が渋谷にはある。そして、区内道路の植樹や公園等のスペースに四季折々の花を植えていただいておりまして、お世話をしていただいておりまして、そのようなことがまちに大きく広がっていくことがこれからも必要なことであると、このように思います。
私どものこの環境保全課で「街のガーデナー講座」というのをやったそうでございまして、その中でその実習作品として、区役所前の公園通りに花壇をつくったと、このように言っておりましたけれども、これも一例でございまして、議員のおっしゃっていることの一つとなっていくのかなと、このように思っております。
これからのことでございますけれども、そこで育ったリーダーが地域の人々を巻き込んで、取り込んで、身近な場所で気軽に植栽が始められるような、そのような方策として現行の植栽ボランティアの制度を見直し、登録ボランティアの方々が好きなときにお気に入りの花の苗を地元の花屋さんでも手に入れることのできるような、「花バウチャー制度」の導入をしたいと、このように所管課では申しております。私もそのことには協力をさせていただきたいなと、このように思います。
次に、保存樹木の落ち葉の活用についてと、このようにおっしゃいました。
保存樹木以外にも街路樹や公園等から出るたくさんの落ち葉や、あるいは剪定の葉等もございます。これを回収して堆肥とし、緑を愛する多くの区民の方々に利用していく、循環型の事業を行うことは、地域温暖化対策に貢献すると思いますけれども、御存じか御存じでないかは知りませんけれども、腐葉土には桜の葉とか、これからケヤキの葉はいいんです。
しかし、常緑樹の葉とか、イチョウは全然腐りませんから、こういうものは適さない、こういうふうに言われております。したがって、そのことの中には選別が必要になってきますけれども、それをしながらも所管課の方では是非やってみたい。御提言に従って是非やってみたいと、こういうふうに言っておりますから、是非これについてもフォローアップをしていただきたいなと、このように思います。
震災対策として、災害図上訓練、これはディグというんですか、ディーグというんですか、わかりませんけれども、掘り起こしを含めるというようなうまい話がございました。
この災害対策というのは、一つは基本的に想定される災害に対応して、あらゆるこれを想定して対策を講じていく、そういうことでございますから、私どもでつくりましたハザードマップもそうでして、これによって震災、六強の地震があったらどこが倒れるか、だとすればそれに対する対応はどうするか、被災者に対してどうするか、そういうことについての対応もそういうことに相なろうと、このように思います。また、どこの道を通れば安全か、そういうことについても、このハザードマップはこれをメッセージとして持っているわけでございまして、そういったことについても、自主防災組織とも連携しながら、共通情報として私どもが持つことの努力をしているということがございます。
もう一つは今おっしゃったような、このDIGというんですか、図上訓練もその対策を実践をしていく、そういうことの一つの方法であろうと思いますけれども、この図上訓練について申し上げるとすれば、この目的とか参加主体によって、幾つかの手法があろうかと思いますけれども、地域ごとに地図を活用することによって、先ほど話がございましたけれども、ハザードマップも活用しながら、そういったことをやっていくとすれば、ハザードマップも生きるし、またこの様々な課題を具体的に、また視覚的にとおっしゃいましたけれども、視覚的かどうかわかりませんけれども、いろいろなことについての想定、対応策ができてくると、このように思っておりますけれども、ただ欠点は大勢の方々が参加することが図上訓練というのは難しいのかなと、このようなことも思っております。
本区における自主防災組織、議員も御承知のとおり、消防団があり、小中学校PTA、あるいは各事業所があり、赤十字奉仕団等、様々な方々が御連携をしながら、この初期消火、あるいは救出、救護、あるいは御飯の炊き出し、そういったことをやられたり、災害時の要援護者の避難支援等を実際にされている、体でそれを実践をされていただいていると同時に、私は変わってきたなと思いますのは、被害想定をして発災時訓練から地域の訓練、全部そうなっていますから、ごらんになられていたら、前は学校の運動場に来てやっていたパターンの初期消火訓練や可搬訓練とか、やっておりましたけれども、まず自分の家から災害が出た。じゃ、どうするということから、地域の自主防災訓練も深まりを見せてきたというか、実践的な訓練になってきている。私はそれもなかなかすばらしいことではないかなと、このように思っております。
先日はこの総合ケアコミュニティ・せせらぎで地域訓練を地域町会との合同訓練も見せていただきましたけれども、そこでは居住者や施設利用者の人命をまちの方が救う、そういうような形でお進めになられ、またこの救助訓練や介護等の手法についてもいろいろと消防署の方から御指導をいただく、そういうような訓練等もございます。
したがいまして、訓練の手法というのは様々でございますけれども、まずは私はこの自主防災組織のやっている、そういう訓練も自主的な訓練についても、これを大切にしながらも、一方では御提言のございましたハザードマップの利用を取り入れた、この図上訓練、DIGというのか、そういうものについても御提言し、また検討させていきたい、このように思います。御理解をいただきたいと存じます。
帰宅困難者対策についてのお話がございました。このことと区民の災害対策訓練、あるいは被災者対策とは、これは明らかに切り分けをしなくてはならない。私はそのように思っております。
この規模からして十万人と、こういうふうに東京都は予想しておりますけれども、本当に十万人かなと。つまり向こうからどんどん、どんどん人が下ってきますから、東京の方から。ほかの地域のところから下ってまいりますから、果たして十万人で済むのかということはわからないし、そういう膨大な方々を渋谷区で収容したり、あるいはそのことについて水の対応をしたり、なかなか現実には難しいことなんだと。これは言うは易しでなかなか難しいんです。
これはどちらかといえば、東京都と区、どちらかといえば東京都の広域行政の対応策が中心でなくてはならない。渋谷区では被災者訓練と帰宅困難者対策として総合訓練はやっているんですよ。何か帰る、みんな背負って帰るような訓練をしていますけれども、あれだけじゃだめなんです。ここでまだ帰れる人はいいので、帰れない人に対してどうするか、そのことについて一つは私は事業者が中心になっていかなくちゃいかん、こういうふうに思っておりまして、そのことについては商工会議所、あるいは渋谷のまちづくり協議会がそのことについて取り組みをしております。
いろいろ対応策について、渋谷区が必要となればそのことについてどうするか、都市再生緊急整備地域でこの文化街区が立ち上がったときに、そこに避難所を四千人とか六千人とか取り入れると、こう言っておりますけれども、果たして本当に四千人から六千人を取り入れられるのか、あるいはその人たちの水や食料とか、どう考えるんだといいますと、生半可なことじゃこれはございませんから、さらには情報をどうしていくかというような形になりますと、到底渋谷区は区民に対応するだけでもやっとだと思うんです。これは事業者がどういうふうに自覚をして、自分たちが招いてきた人たちですから、自分たちの責任でこのことについてどういうふうに区と連携し、あるいは東京都と連携し進めていくか、そういう気持ちにならなければ、この事業は進んでいかない。
一方では、そういうことで渋谷駅にもそういう自主的な対応策が始まりました。代官山でもそのことは始まっているんです。そういう意味では、これは原宿駅のところもそういう形でそういうことの自発的な対応策も必要なのかなと、こう思いながら、それぞれのところでの帰宅困難者対策はこれから対応策として講じていく必要がある。私は六月でしたか、東京都に危機管理監というのがいらっしゃるんですけれども、その方とも御相談をして、来年度は渋谷区とも相談をしながらやろうよと、こういうような形に相なっておりますから、さらにもう一歩具体的な様々なことが進んでくるかなと、このように思っております。
そういったことの前提の上に立って、一つはこの具体的なお話がございましたから、そのことについて申し上げますと、区内各駅にスピーカーを設置して、ラジオ放送で情報を提供して混乱を防ぎ、あるいは商店街、主要企業、コンビニエンスストアなどで情報伝達を行う、あるいは区が区内私立学校との橋渡しを行って、帰宅支援ステーションの利用を要請するなど、東京都と連携しながら様々な対策をしてほしいと、こういうことだったと思います。
帰宅困難者対策は今申し上げましたように、広域行政を担う東京都が中心にならなくてはならない、このように思っておりますけれども、区ももちろん関係事業者もそれぞれ役割分担をこれを決めながら、対応をしていきたいなと、このように思っております。
先ほども申し上げましたような地域の事業者が自主的な取り組みも考えておりますので、そういったことに渋谷区も協力しながら、これを具体化してもらいたいと、このように思っております。
もう一つは、そのことでまいりますと、区だけではできない、事業者等の協力も必要ということで、なかなか時間のかかることであろうと、このように思いますが、着実に進めてまいりたいと思います。
駅のスピーカーを通して正確な情報を伝えるということは、鉄道事業者の責任、役割とされておりますから、そういったことで都区共通の課題として、鉄道事業者が放送設備を活用していただきたい、このように思っております。
帰宅困難者の帰宅支援ステーションの拡大につきましては、現在東京都が都立学校を指定しているわけでございますけれども、御質問の私立学校の指定につきましては、避難場所としての機能もありますので、これからさらに東京都、あるいはそれぞれの事業者とも協議しながら進めていきたい、このように思っております。
高層住宅の対策について、新しい御提言をいただいたと思います。
現在でも、渋谷では東二丁目の都営住宅、あれは十三階ございますけれども、あそこでは真剣に避難訓練、あるいは災害時の要援護者訓練をやっているんですよ。これは私は行ってわかったんです。
各階にそれぞれ部屋のドアがあかないときのバールを置いたり、あるいは避難時に担架じゃだめなんです、あの階段というのは。肩に下げて災害要支援者を肩から背負うんですね。それも頭を上じゃなくて頭は下なんですね。私はびっくりしました。
そういったことの訓練を真剣にやっていただいておりまして、私もほかの地域にもこれを広げていく必要があるんじゃないかなと、このような気持ちでございます。そういったことで、御提言をまた生かしていただきたいと思いますけれども、新たな建物につきましては、このことについては既にやっているところもございますので、そういうところとのまた調査、研究をしながら、次の対応策に進めてまいりたい、このように思います。
私の最後は、これはコールセンターについてのお話でございました。
私どもの「もしもしサービスしぶや」を平日の利用ができる体制の構築、あるいはファクスやEメールについても問い合わせのできる窓口サービス、さらには区民の戸籍のところだけでなくて、その他のところの所管についてもというようなお話でございました。
本年六月から開始いたしました「もしもしサービスしぶや」でございますけれども、議員も御利用いただいて、高い評価をいただいて、私もうれしく思います。休日、夜間の問い合わせにお答えをし、区民サービスの向上に寄与することができたんだなという手ごたえも感じました。ほぼこの半年をたって、月平均二千七百件の受付相談がございます。私はその内容等についても、まとめてそういうことについての内容を聞いたり、その内容の分析も、あるいはそれをほかに生かしていくかどうか、そういうことの検討にもそのことを使わせていただいております。
具体的な形ではまだございませんけれども、こういったものを分析しながら、よりよいサービスの提供に結びつけていかなくてはならないな、こういうふうに思っております。
来年には、区民の皆様が直接担当部署に電話がかかるダイヤルインの導入も計画をしております。したがって、区のホームページの充実も図ってくると。
そういった中で、これから現在一日二千五百件ある代表電話の受信件数、これが相当数減ってまいりまして、もしもしサービスを利用しながら、平日の開庁時にもこれを導入していくことができる環境整備ができるのではないかなと、このようにも思っておりますと同時に、一方では議員が言われたように、もしもしサービスが万能ではあり得ないとすれば、一定のときには休日、平日開庁の延長も視野に入れながら、このことについては検討していかなくちゃいかんなと、私はそのようなことを思って指示をしているところでございます。
ファクスやEメールにつきましては、休日、夜間などの担当者が不在の場合でも、問い合わせのできる媒体だと、このように思っておりまして、現在はホームページの区政への御意見、御要望、お問い合わせのコーナーとして、またメール等につきましても、あわせてこの広報課で対応させていただいているところでございます。
次に、ワンストップサービスのことにかかわりまして、フロアマネジャーを他の所管での利用ということで、例えば福祉保健部についてのお話がございました。
今年度中に都税事務所には御協力をいただいて、二階のスペースをあけていただくというようなことと相なっております。後にはその移転後に庁舎の構造的な制約がございますけれども、現在各階に分散しております福祉の窓口部門も集約して配置する。そして、高齢者福祉や介護保険など、福祉の申請手続等を一つところで行えるような、そういうような窓口整備の準備を進めているところでございます。あわせて、介護保険サービスである介護保険以外のサービスであるか否かを問わず、介護や支援を必要とする方々に対しては、必要なサービスを総合的に提供できますように、保健所関連部門とも連携して、まず相談窓口の体制充実に努めてまいりたいと、このように思っているわけでございます。
この保健所の関係でまいりますと、一方では食品衛生とか環境衛生のことがありますが、これはそこへ行ってもらう以外仕方がないなと、このように思いますが、またこの母子保健、これは乳幼児健診とかハッピーマザー制度等がございますけれども、こういったものはできるだけこれは極力そういうところに集中するような方向も考えていかなくちゃいかんのかな、そのようなことを考えてまいりますと、ワンストップサービスでできるものとできないものの切り分けをしながら、その後順次検討し、整備をしてまいりたいと、このような考え方でございます。
以上で答弁を終わらせていただきます。
区長答弁
放課後クラブは、本年四月から区立小学校全二十校で本格実施となり、地域や学校、保護者の皆様からの御理解と御協力を得て、定着、安定化してまいりました。現在では、登録者数も順調に伸びており、多くの子どもたちが安全で豊かな放課後を過ごしております。
議員からは斜めの関係をキーワードに、放課後クラブの活動に地域の様々な人材を活用したらどうかとの御提案であると思います。
現在、各放課後クラブのサポート委員会から、地域人材の御紹介をいただき、ミニバスケットボールや工作教室、理科実験教室、茶道教室などのプログラムに地域の名人のお力をいただいております。また、地域の団体が主催する行事へ放課後クラブの方から参加するなど、地域との相互交流も始まっております。引き続き地域の皆様のお持ちの様々な力をおかりしながら、また御提言にございました方々のお力も視野に入れて、放課後クラブの充実を図ってまいります。
次に、食の安全について関心の高まっている中、学校で子どもたちにおいしい水を飲んでもらうため、学校校舎の耐震化工事と連動する形で、水道水の直結給水方式を取り入れてはどうかとのお尋ねでございます。
児童生徒の水分補給は単にのどの渇きをいやすというばかりではなく、夏場には熱中症などの予防のために必要であり、ウォータークーラーを設置して対応しているところでございます。また、放課後クラブにおきましては、麦茶を用意し、子どもたちの水分補給に配慮をいたしております。
学校施設は大地震等、災害発生時に避難所となることから、受水槽の耐震化を行い、緊急遮断弁を設置し、飲料水を確保するための工事を計画的に行うことといたしております。水道水直結給水方式の導入につきましては、学校施設ばかりではなく、区の施設全体にかかわる問題でございますので、長期的展望を踏まえ、将来の課題とさせていただきます。
最後に、図書館についてのお尋ねでございます。
図書館につきましては、新中央図書館、旧大和田小跡地施設図書館の開設や西原図書館の改築などを行い、新中央図書館を中心とした図書館ネットワークを新システムの構築とあわせて強化してまいります。
笹塚子ども図書館、仮称ではございますが、一階の子育て支援センターとの複合施設となるため、絵本などの子ども向けの図書や子育てに関する図書などを充実させた特色ある図書館といたしてまいります。
また、旧大和田小学校跡地施設の図書館につきましては、プラネタリウムや子ども科学センター、保育園等が併設されるため、天文学や星座、科学実験や植物に関する図書、絵本なども備えた特色ある地域図書館として整備してまいります。
御提案の様々な特色ある図書館につきましては、大変おもしろく、魅力あるお考えであるとは思いますが、現時点では参考意見とさせていただきます。
以上、お答えとさせていただきます。
教育長答弁