議会活動

一般質問 平成20年9月定例会(第3回)2008年10月1日

第三回定例会で一般質問に立ちました。
内容は9月に行った 「トルコ・フィンランドの海外都市文化交流について」の報告を兼ねた提案と 「緑化促進と資源リサイクルの向上について」 についてでした。
今回の質問は私にとって非常に意味深いものになりました。 この区議会議員としての仕事のおもしろさ、醍醐味に初めて気づくことができた、 そんな貴重な経験となりました。
それは一人の区民の方の声からはじまったことでした。
「緑化促進と資源リサイクルの向上」について、ある区民の方からの 「私たちが分別している資源ごみの収入って一体何につかわれているの?」 という声がきっかけとなり、それを元に調査し、周りの友人たちやみんなの声を 聞いて生まれた提案となりました。
気づいてみるとそんなみんなの声を議会に届けた提案になりました。
結果的には提案に対してはかなり前向きな答弁をいただいたので、 今度は具体的に形にしていくためにこれからはがんばってまいります。
余談ですが、この定例会の前、質問の内容を準備しているときに、足に激痛が走り、 杖なくしては移動ができなくなるという、アクシデントもありました。 それでも絶対に質問には立ちたいという思いで挑みました。 健康のありがたさを再確認した出来事でもありました。

岡田マリ発言

 本日は、都市交流について、そして緑の環を増やすための取り組みについての二点をそれぞれ区長に提案いたします。  

最初に都市交流についてです。
このたびトルコ共和国、フィンランド共和国との海外都市文化交流訪問団のメンバーの一人としてトルコ、フィンランドに行ってまいりました。トルコ共和国イスタンブールのウスキュダル区とは、渋谷区・ウスキュダル区都市文化交流のための確認書を交わしました。現在、ウスキュダル区のホームページにはウスキュダル区長メフメット・チャクル氏の渋谷区からの訪問団への言葉が載っております。そこには、「私たちは、この友好関係の始まりから今まで高まり続けている関心と協力関係に対して、国があり続ける限りいつまでも前向きな姿勢でいます」と記されております。
イスタンブールは、ボスポラス海峡を隔ててアジアとヨーロッパの二つの大陸にまたがる都市、世界遺産の歴史地域、ヨーロッパ的かつアジア的なエキゾチックな美しいまちで、さらにトルコ人の温かさで魅力にあふれておりました。私は、そんな魅力あふれるイスタンブール・ウスキュダル区と渋谷区が友好都市提携の締結に誇りに感じました。 ウスキュダル区に二〇〇七年六月に開通した渋谷通りの壁には、日本とトルコの大きな美しい写真が何枚も飾られており、写真と文章により日本や渋谷区についての紹介がされていました。このように、渋谷区も区内の施設にトルコの写真を展示するなどして、友好都市イスタンブール・ウスキュダル区を紹介し、魅力を発信することから文化や人材などの交流につなげていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 このたびの交流で、私はトルコでバイオリンを弾かせていただきました。トルコの曲と「春の小川」などを弾いたのですが、手拍子をいただきながら温かく耳を傾けていただき、トルコ語ができなくても音楽を通してさらに友好関係が深まったのではないかと肌で感じました。  そこで、双方の交流の次のステップとして二〇一〇年に、トルコにおける日本年がトルコで開催されます。このときに音楽や芸術などの文化、そしてスポーツ面を通じて、議員に偏るのではなく、渋谷区の子どもたち初め渋谷区の各界各層に交流を広めていくことによって、今ある交流関係をさらに深めていくことを提案いたします。
 今回のフィンランドでは、国家教育委員会や義務教育に当たる総合学校を訪れ教育を通して交流をいたしました。
ヴィヒティ市では、クオッパヌンメン総合学校を訪れました。ヴィヒティ市は現在、急成長の都市で、ヘルシンキのベッドタウンとして子どもがいる家族が住むのに最適なまちだそうです。実際、学校では多くの生徒たちが生き生きと授業を受けていました。  そこで大変興味深かったことがあります。授業が始まったのに、小学校二年生ぐらいの生徒三人が仲よく廊下で先生を待っておりました。すぐに先生が来て教室に入っていきました。この三人はスペシャルニーズ、特別支援教室の児童たちでした。三人そろって楽しそうに教室に入っていった姿が忘れられません。このクオッパヌンメン総合学校の全生徒数約六百名のうち、特別支援教育の必要な生徒は約百五十名、そのために約五十名のアシスタントがいるそうです。いわゆる手のかかる子は適切な教育、そして保護を受けて育てば社会の中で十分生活していけると言われておりますし、一芸に対して天才性を持つと言われている個性を発揮して大成功する人もいます。それでも日本では特別支援を受ける前に、特別支援教育がちゅうちょされがちです。クオッパヌンメン総合学校の先生によると、特別支援が必要な子どもたちのためのケアは早期発見、早期のケアがその後の子どもたちの社会的発達に大きく影響することから、お金をそちらに回してでも早期の対応が必要であるとのことです。
 日本の文部科学省が教員に向けて平成十四年二月から三月にかけて行った通常学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する実態調査によると、知的発達に遅れはないものの、行動面や学習面で困難を示す児童生徒の割合は六・三%でした。渋谷区におきましては、小中学生六千七百七名のうち、十九年度特別支援教室への保護者による申し込みが約百件でした。フィンランドの二〇〇二年のデータによると、総合学校で二〇%もの生徒が特別支援教育を受けています。これらのデータから、フィンランドでは極めて特別支援が当たり前のことのようです。
  これはほんの一例ですが、このようにフィンランドから教育面で学ぶことはまだまだあります。そこで、これを機に引き続き教育交流を続けるのはいかがでしょうか。今後は現場の教職員や教育委員会、PTAとの交流を通して渋谷区の教育に直結させていきます。

  本日、平成二十年十月一日は平和・国際都市渋谷の日、そして渋谷区でサーマルリサイクル初日の日でもあります。 次は、資源リサイクルの回収の推進、そして緑の環を増やすための取り組みについてです。
渋谷区が分別している資源リサイクルを可視化して緑化に還元するという提案です。
渋谷区の緑被率は二〇・六%ですが、平成三十二年までには二三%を目標に据えながら、緑の基本計画におきまして現状二一%を維持という計画がございます。
 緑化の効力は集客力、宣伝力、コミュニケーション力、教育力、環境力、予防医学にも緑の療法的効果があると言われています。そこで、区民の皆さんが日々汗を流して分別した回収資源が何に使われているか明確にするために、資源リサイクルの売却代金の内容を明示し、緑化率の向上と資源リサイクル率の向上を目指すというのはいかがでしょうか。
 例えば駅前や公園、区道などのまちの緑の設備や区施設の壁面緑化や屋上緑化に「この緑は区民の皆さんの資源回収で生まれました」と看板にうたわれていれば、区民の皆さんの資源回収のモチベーションは上がり、緑化率もアップにつながります。
 大切なことは、区民の皆さんが協力くださっている資源リサイクルが何に使われているかを明確にすることです。それにより我がまちとその目指す方向が見えてきて、環境への意識、啓発へとつながります。サーマルリサイクルが始まり、ごみ分別の手間が減ると思われがちだからこそ、リサイクルできるものはしっかりリサイクルしていくことが必要ではないでしょうか。  加えて、リサイクルの意識を高める提案として、平成十九年度資源リサイクルの売却収入代金は約六千万円、資源回収経費、売却益の差額は約マイナス五億円でした。これらの差額が少しでも黒字に近づくよう、黒字が見込める小型情報機器の回収による貴金属リサイクルなどにも着手し、ごみの回収の赤字幅を縮小していく努力もすべきと考えます。そして、これらの資源リサイクルの回収率や緑化率、サーマルリサイクルのデータをわかりやすく区ニュース等に開示することも提案いたします。  最後に、さきの国内外の交流に関連し、国内との交流ですが、例えば渋谷区と防災協定を結んでいる地域などとの交流も考えられます。そして、緑にちなんでは、七月に渋谷駅で行われましたプラスワンの森の植樹式の模様はマスコミでも話題になりました。行政が後押しすることによって、区民が国内の区市町村と人と人との交流をし、さらには緑をテーマに直接区民の参加によって緑の環を広めていくのはいかがでしょうか。

  このようにテーマや期間を決めて交流していくことで、平和・国際都市渋谷として渋谷区をさらに高めていくのにふさわしいと考えます。  以上、区長の答弁をお願いいたします。

 御質問の一つは、今回のトルコの訪問、それからフィンランドの海外都市交流訪問に当たりまして、まずは岡田議員にもバイオリンの演奏などをしていただき、訪問団の一員として立派に役割を果たしていただいたことに、まずお礼を申し上げたいと思っております。

 質問の第一点でございますけれども、今回の都市交流をしてまいりましたその報告のあり方についての御質問であったと思います。もう一点は、このトルコにおける二〇一〇年、トルコにおきます日本年の交流のあり方について御提言があったと、このように思っております。
 私、今回渋谷区の海外都市交流団の一員として参加をされ、トルコ・イスタンブール市の世界遺産の歴史地域を、言うならばヨーロッパとアジア文明の交わるエキゾチックな美しさをたたえる町並みに岡田議員は感動されたことと思っております。また、このウスキュダル区の渋谷通りに行かれまして、その壁面の写真や、そこに書かれている言葉に両区の友好のあかしを御自分の目で確かめられたと、このように思っているわけでございます。
 また、九月はイスラムの断食月、ラマダンと申しておりますけれども、最もイスラム文化を持つ人間にとって神聖な月であると、このように聞いておりまして、日の出から日没までは飲食をしないと、この戒律を持ちながらも、常にウスキュダル区の議員や助役、我々と行動をともにしていただいた。また一方では、見学した公共施設の中にも日本との文化の違いを発見されたんだと、このように思っているものでございます。
 そして、交流の会席で議員が磨かれたその腕でバイオリンを弾かれたと。その選曲にも工夫があったなと、こう私、思いましたけれども、一つは「春の小川」であった。これは河骨川を歩いた高野辰之先生の詩にこの曲をつけたものでございますけれども、その「春の小川」、もう一つはトルコ民謡の「ウスキュダル」であったわけでございますけれども、この「春の小川」には日本の文化の音曲に聞き耳を立てて聞いている姿を思い浮かべますし、「ウスキュダル」の曲には「オー」というトルコ人の文化にも、知っていていただいたかという私は喜びの声であったと、このように思っております。
 いずれにいたしましても、その感動を、その喜びを、そしてまたその友好を写真や言葉で、区民施設でこれを区民に見ていただいて、広くトルコを知っていただく、そのことがウスキュダルに親しみを感じる結果となるのではないかと。したがって、そういうことをやろうという御提言であったと、このように思います。私はそのとおりだと思います。適切な写真を、また訪問団の皆さん方にも選んでいただきまして順次展示をしたり、あるいはそこでまた発表をする、そういう機会をまた御相談をさせていただきたいと存じますので、その際には御協力をいただきたいと存じます。
 次に、二〇一〇年のトルコにおける日本年についての御提言でございました。
 日本をトルコに知っていただく、その企画内容としての御提言であろうと思いますけれども、私は音楽あるいは絵、日本の書道、あるいはトルコの少年とのサッカーなど、渋谷の子どもから青年、あるいは各層の方々の協力をいただきまして、日本の伝統文化を区民の文化活動としてウスキュダルで発表することも恐らく喜ばれるであろうと、このように思っております。
 いずれにいたしましても、平和・国際都市にふさわしい交流努力をこれからも区議会と御一緒して続けさせていただきたいなと、このように思っているものでございます。

 このフィンランド訪問を機として、引き続き教育交流を続けてはと、こういうことでございました。このたびのフィンランド訪問では、民間団体のフィンランド日本協会との交流や国の政府教育機関である国家教育委員会、ヴィヒティ市の総合学校、さらにはヴィヒティ市役所を訪問し、幅広い形での交流等を図ってまいりました。その中で昨日も栗谷議員の御質問に答えましたが、フィンランドの教育制度や教育現場での実情について縦横の形で知ることができた。とりわけヴィヒティ市内の総合学校であるクオッパヌンミスクールセンターでは、豊かな自然に恵まれた環境の中で子どもたちが伸び伸びと育ち、充実した教育を展開しておったと、このように思います。
 そこでの現場の教師から、子ども一人一人が大切にされ、その個性や自主性を伸ばすことに徹底して実施されているそのさまをごらんになったと思いますし、また、先生も子どもや保護者から信頼され、誇りを持って教育に臨んでいるなど、大変多くのことを学ばせていただいたと存じます。とりわけ、ピオル・レバニミ先生は特別支援教育による早期ケアの重要性を強調されていることは、とりわけ印象的でございました。その意味では、日本とは異なり特別支援教育は当たり前に行われているフィンランドから、もっともっと学ぶべきことが多い、このように私も感じてまいったところでございます。そのため、議員の御提言がございましたけれども、子どもの自主性、個性を大切にするこの渋谷の教育となっていくためには、さらに都市交流について続けていければ、これはありがたい、このように思っております。
 今後も区議会と御相談、連携しながら、調査を含め友好な関係の発展に努力してまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願いをしたいと存じます。

 次に、緑の環を増やすためのリサイクルということでございました。  その一つの御提言として、区民が分別している資源リサイクルを目に見える形で緑に還元するような、そういう活動にしたらどうだろうと、こういうお話でございました。
 安藤忠雄という建築家がおりますが、その安藤先生の言われることには、「都市とは緑と文化だと、一言で言うとそういうことだと。」このように言われましたけれども、議員の言われるような、それがまちの緑が人を引きつけ、文化が人を引きつけ、潤いのあるまちとしての魅力を生んでいくんだと、このようにも思います。
 そういった中で、今の御提言の話でございますけれども、この資源リサイクル活動や省エネ推進活動は区民一人一人の意識と行動の継続が極めて大切であると、このように思います。そのためには、活動がどれほど社会のためになっているか実感できる手法があることは、確かにモチベーションを高め、活動を継続していく上で効果のある御提言であると、このように思いました。
 議員の御提言のように、資源リサイクル活動の目に見える形は有用でありますので、その具体化に向けて様々の角度から検討してまいりたいと存じます。

  次に、資源のリサイクルの回収や緑化、サーマルリサイクルをわかりやすく区ニュースに載せたらどうだと、こういうようなお話でございます。
 この資源リサイクルの売却代金とまちの緑との関連を結びつける。確かに区民の資源回収のモチベーションをアップをすることは間違いないと思いますが、さらにそれを資源リサイクルの売却代金をもっとパイを大きくする努力をしたらどうだと、こういうことで小型情報機器の内蔵している希少貴金属、これを回収することに着手したらと、こういうお話でございます。
 十月一日付の東京都の広報をごらんになられたかと思いますけれども、そこには、携帯電話を捨てずにリサイクルとして回収実験をするので協力しませんかという文章が載ってございます。その期間として十月二日から十一月末とございましたけれども、こういった希少貴金属の回収というのはまだ着手して間がない、そういうような状況でございますから、その結果につきまして注目し、それを見た上で次のステップに移ることがいいのではないかと、このように思っている次第でございます。

 最後に、緑の環を増やすためにということで、一言で言えば、渋谷から発信される緑、そういう形の行動はとれないのかということで、本年七月私も参加いたしましたプラスワンの森植樹式でございますけれども、企業やNPO、さらには行政の連携による新しい緑化推進のスタートがございました。評価をしていただいたわけでございますけれども、「木」という漢字が三つそろうと「森」になる。これを合い言葉として、区内ではハチ公前広場を皮切りに公園通りや道玄坂など三カ所で、三本の木がつくる小さな渋谷の森ができております。
 また、この苗木は長野県の王滝村から御協力をいただいたと、このように聞いておりますけれども、いずれにいたしましても地域を超えた緑のネットワークの先駆けになるであろうと考えております。さらに、長野県飯田市には中幡小学校の生徒たちがドングリを育て、植樹をした中幡の森というのがございます。さらにこれを発展させていく形にして、小学生だけでなくて、いろんな世代、高齢者も若い世代も、広く一般区民を対象とした交流事業を充実させていく。そして、議員の御主張されているような緑をテーマとした渋谷からの情報発信につなげていく努力をこれからもしていく必要がある、このように考えておりますので、どうぞ御理解をいただきたいと存じます。

 以上、答弁を終わらせていただきます。  

区長答弁

岡田マリ発言

 ただいま区長より大変前向きな御答弁をいただき、ありがとうございました。
 もう一点御答弁をいただきたいんですけれども、資源リサイクルの回収率や緑化率、サーマルリサイクルのデータをわかりやすく区ニュース等に開示することも提案したいのですが、その点はいかがでしょうか。
よろしくお願いいたします。

 私、答弁漏れをしたのかなと、こう思いますけれども、岡田麻理議員の再質問にお答えをさせていただきたいと思いますけれども、回収の状況等について区ニュースでわかるようにこれを発表しろと、こういう話かなと思いますので、所管にそのことについては確かに命じて、そのような形の努力をさせていただきたいと思います。
  いろいろとこの清掃事業については、まだ区民に知っていただくような機会が少なかったと、こういうふうにも思っておりますので、工夫の努力はさせていただきたいと存じます。
  以上、答弁とします。

区長答弁